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ニューイヤーコンサート

2010-01-02 12:33:30 | 音楽
 昨日は、ウィーン・フィルのニューイヤーコンサートが放映された。指揮を執るのは、ニューイヤー最高齢85歳のジョルジュ・プレートル。一昨年に引き続いての指揮である。

 ニューイヤーコンサートは、音楽もさることながら、バレエ、そして美しい映像も魅力である。会場のウィーン・ムジークフェライン・ザール、シューボックスタイプの小屋で、いい響きを奏でる(行ったことはないが)。今は、ホール設計をするときに、音響設計も行うのだが、大ホールが完成した1870年当時は、どのようにして設計したのだろうか。感なのか、職人技だ。以前聞いた話だが、ホール内にある柱や彫刻も響きに関係しているそうだ。

 プレートルはフランス人であるが、ウィーン交響楽団の客演指揮者をしていたこともあり、おなじみの指揮者らしい。年末のNHK教育テレビで、10年前の、確かパリ管弦楽団かパリ音楽院管弦楽団どちらかだったと思うが、プレートルの日本公演を放映していた。途中から観たのだが、曲はベルリオーズの幻想交響曲、ちょうど「断頭台への行進」と終曲「ワルブルギズの夜の夢」の演奏。特に、終曲の出だし、すごい。そしてフィナーレ、ものすごくテンポアップしていく。オケも指揮について行こうと、必死の演奏である。アンコールのビゼー「アルルの女」の王の行進も圧巻であった。

 さて、今年も、楽しくウィーンの響きを楽しむことができた。
 ワルツは3拍子であるが、ウィンナワルツは、2拍目と3拍目の間隔が、微妙に長くなる。その何ともいえない間隔のずれが、心を落ち着かせ、そして、わくわくさせてくれる。

 フィナーレの1曲前、オーストリアの第2国歌ともいわれる「美しく青きドナウ」、実は、これはアンコール曲なのだが、曲の出だし、弦の響きがいい。ヴァイオリンがアップで映される。弦の響きが数秒続くと、会場から拍手が鳴り響く。指揮者とオケが新年の挨拶をする。「ein glückliches neues Jahr」。そして、演奏が続く。
 この新年の挨拶、指揮者によっていろいろ演出がある。小澤征爾が指揮したときは、世界各国の言葉で挨拶した。コンマスの奥方が日本人であることから、コンマスは日本語で、マエストロは中国語での年始だった。一番印象に残っているのは、カラヤンが指揮したとき。マイクを持って、会場にこう語りかけた。「peace、peace、once more peace」

 年の初め、カラヤンの言葉のとおり、世界がpeaceであることを祈りたい。

コメント
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