28才での夭折は無念というよりほかはない。
展示された作品群を見ると、胸を衝き動かされるエネルギーを感じた。時を経た無言の対話ながら、声が聞こえるのである。
自由闊達を地でいく青春の謳歌・・・すべては否定から始まる心の眼に、やがては映る景色の未来。その時間を閉ざされた無念は察するに余りあるものがある。
「兄は上には反抗的でしたが、実家は医者でしたから様々な人たちの出入りがあり、職人さんなどとはごく親しくしておりました。」という。
「研究者の言うことが正しいとは限らない、文盲の人の鋭い観察眼の方が時に・・・」と語った柳田國男。
小野元衛の作品を観ていると、その線の躍動感から不思議なメッセージを感受する。リズムとかそういう定型的なものでない激白・・・対象に向かってがんがん行く!描きながら対象を私物化するような奇妙な情感。忙しく筆を動かす息遣いが聞こえてきそうな緊迫感。
色(たとえば赤/バーミリオン)への執着、色への畏敬の念。描き方は即興だけど、眼差しは至極繊細である。
《大好きだよ》
作品の向こうの今は亡き画家に慟哭の思いでつぶやいている。
展示された作品群を見ると、胸を衝き動かされるエネルギーを感じた。時を経た無言の対話ながら、声が聞こえるのである。
自由闊達を地でいく青春の謳歌・・・すべては否定から始まる心の眼に、やがては映る景色の未来。その時間を閉ざされた無念は察するに余りあるものがある。
「兄は上には反抗的でしたが、実家は医者でしたから様々な人たちの出入りがあり、職人さんなどとはごく親しくしておりました。」という。
「研究者の言うことが正しいとは限らない、文盲の人の鋭い観察眼の方が時に・・・」と語った柳田國男。
小野元衛の作品を観ていると、その線の躍動感から不思議なメッセージを感受する。リズムとかそういう定型的なものでない激白・・・対象に向かってがんがん行く!描きながら対象を私物化するような奇妙な情感。忙しく筆を動かす息遣いが聞こえてきそうな緊迫感。
色(たとえば赤/バーミリオン)への執着、色への畏敬の念。描き方は即興だけど、眼差しは至極繊細である。
《大好きだよ》
作品の向こうの今は亡き画家に慟哭の思いでつぶやいている。