それでも、この最後の、ごく小さな、いまのも消えそうな、ほんとうは全然なくなってしまったと言っていいほどの希望が、あなたにはやはりたったひとつの希望なんです。
「おかしいですね、お内儀さん。あなたは、わたしが無理にでもクラムのところへ押しかけていこうとするのを思い留まらせようとなさった。だのに、いまはわたしの願いをまったく本気にとって、もしわたしの計画が失敗したら、わたしはもう破滅したも同然だとみなしていらっしゃるようです。
小さな/klein→klan/氏族。
希望/Hoffnung→Hof/(天)ハロー、暈。
すこぶる/sehr→Seher/予言者。
☆それでこの最後に姿を消した氏族は、本当は全く存在していないかのようにハロー(死の入口9にいるのです。あなたの先祖であるにもかかわらず。
あなたはもともとよげんしゃについての試みを距離をもって支えていた。クラム(氏族)のところへ行こうとした、そして今はわたしの願いを厳格に受け取ってくれている。だから、もしわたしの計画が失敗したら無駄になるのでしょうか。