続・浜田節子の記録

書いておくべきことをひたすら書いていく小さなわたしの記録。

三浦半島の歴史9。(了)

2015-07-09 06:27:59 | 博物館講座
〔瀬川先生の授業〕

《民俗編》
「民俗というものは伝承であります。たとえばお祭りですが、時代という縦の時間軸と地域という空間の融合により、変化していきます。地域単位のお祭りも個人に焦点を当て、その全体を把握していくという観点が望ましいと思われます。存続に関しても、時代の変化により大変な努力が払われていることが伺われます。
 供物一つを考えても、かつては精進料理の範疇だったものが、驚くべきことに(鶏のから揚げ)だったりするのは、食に対する要望の変化と言えるかもしれません。また、金棒持ちの化粧が白塗りだったりもしますが、休憩をする時の二人の金棒が交錯し、×の形になるのは慣習によるものと思われます。」

「ちなみに九月一日には「金沢漁港の汐祭り」を見学に行く予定があります。それは神舟を海の沖合に流して、豊漁と漁の安全祈願をするお祭りです。」

「その前に船霊様のお話をいたしますが、神主さんに霊を入れていただき、船の安全祈願をするものです。
 廃船にするという漁師さんからいただいてきた現物がありますのでお見せいたしますが、その方のお話では中には『男女の人形・小銭、十円でもなんでもいいのですが、できれば穴の開いた硬貨を十二枚・粟や稗または米/五穀・さいころ・女の人の髪の毛』などと聞きました。
 ところが実際開けてみると、箱(18×23㌢くらい?)の中に納められる品物には少しばかり違和感がありました。

 博物館の民俗コーナーに移動、古い民家…明治大正という感じ。そしてその座敷で船霊を披露。
 中味は『女の子の人形・小銭は十円玉が八枚・穀物らしき小袋・その他』でした。船大工さん手作りの船霊様らしいのですが、船主の思いとは多少の差異があったようです。」(個人的には感動!秘密の小箱の中から可愛い女の子のお人形、船大工さん渾身の作です)
「八枚というのは如何なものでしょう」という問いに「末広がりでは」という聴講生の答え。
「八方除け」かもしれません。

 瀬川先生、毎日のように各学校の生徒に昔の暮らしをお話ししている由。生徒たちの関心を一つにするために考えた逸話(上記の漫画)だと思いますが、瞬時信じてしまったわたしって!!
(民俗と言えば柳田國男。座敷童の話などもあり、異次元の空気は現今にも混在しているかもしれません)

 語り伝えるということの難しさと大変さ・・・民俗って、遠くて近い、そうしてつながっているんですね。

 瀬川先生ありがとうございました。

『銀河鉄道の夜』11。

2015-07-09 06:21:44 | 宮沢賢治
 先生は意外なやうにしばあくじっとカムパネルラを見てゐましたが、急いで「では。よし。」と云火ながら、自分で星座を指しました。


☆宣(広く知らせる)照(あまねく光が当たる=平等)を畏(敬うこと)の我意(自分の考え)を究(つきつめ)運(めぐらせている)。
 弐(二つ)の文(文章)を整え、図る試みである。

『城』2016。

2015-07-09 06:07:49 | カフカ覚書
そういうわけで、元気なシュヴァルツアーも、ギーザの言いなりになって、ゆっくりと歩き、ゆっくりと話し、たいていは黙っていなくてはならない。けれども、彼にすれば、ギーザがたんにそばにいてくれるということだけで、万事十分にむくわれているらしかった。


☆それどころか、活発なシュヴァルツァー(影の人)も、ギーザ(総体)が、ゆっくり行い、ゆっくり話すことを、大抵は黙認せざるを得なかった。けれども彼にすれば、ギーザ(総体)が先祖を煽り立てるということで、現今は、十分報われているらしかった。