続・浜田節子の記録

書いておくべきことをひたすら書いていく小さなわたしの記録。

マグリット『光の帝国Ⅱ』

2015-08-22 06:35:08 | 美術ノート
 帝国…帝政君主の統治する国家。
 君主によって守られるが、また指令に従事する義務もある政治下。自然の動向に従うというより権力によって築き上げられた国の統制。

『光の帝国』という題名である。
 時代背景から推して、ヒトラーの第三帝国に対する思いはなかっただろうか。

 マグリットは最新の技術をもって建てられた建造物や燈りを丁寧に描いている。克明に、かつ重厚な造りは鑑賞者を納得させるに足る筆致である。
 帝国の権威、常に強い者が力を握る論理。


 マグリットは帝国に光の冠を載せて描いた、(権力の)光りの儚さを。
 自然、予測不能な自然ではあるけれど、巨大な太陽を隠して描いた自然の青空。


《この自然(青空)に比して、帝国の光はこれほどである》
 二極は、昼と夜というより、《自然と人為的統制下》文明の燈りは自然光には敵わないと言うメッセージを感じる。

 マグリットは黙して語らない。しかし、この絵には冷静な眼差しが光っている。 


(写真は国立新美術館『マグリット展』図録より)

『銀河鉄道の夜』55。

2015-08-22 06:21:28 | 宮沢賢治
カンパネルラのうちにはアルコールランプで走る汽車があったんだ。レールを七つ組み合わせると円くなってそれに電柱や信号機もついてゐて信号機のあかりは汽車が通るときだけ青くなるやうになってゐたんd。いつかアルコールがなくなったとき石油をつかったら、罐がすっかり煤けたよ。」


☆双(二つ)の記を写(うつしだしている)。
 死地の訴ったえる叫びが、掩(隠れていること)を伝え、注(書き記している)。
 真の叫びが現れる、真の叫びが現れる記は赦(罪や罰を許す)の痛(心に痛みを感じる)の章(文章)である。
 釈(意味を解き明かす)諭(教え導くこと)に換(入れ替える)媒(仲介)がある。

『城』2060。

2015-08-22 06:13:07 | カフカ覚書
Kは、教えてもらった礼を述べた。これでもう帰っていってもよかったのだが、アマーリアは、オルガがもどるまでお待ちにならないのですか、とたずねあ。しかし、kには、残念ながらもう時間がなかった。すると、アマーリアは、きょうはもうオルガと話をなさったのですか、と訊いた。


☆Kは案内に感謝した。再び行くことができるのだが、アマーリア(作り話)は、オルガ(機関/仲介者)がもどるまでお待ちにならないんですか、とたずねた。しかし、Kには悲しいことに小舟の時間がさらにあった。何となれば現今ではオルガ(仲介者)との話はなさったのですかと、聞いた。