〔山本薫先生の授業〕
博物館に新しく入られた植物の先生は女性です。
したがって今まで考えられなかったようなワークショップが企画されたので即申し込み、一日を愉しませていただきました。
『森のさんぽとクリスマスのかざりづくり』この表題を見て気づくべきだったのだけれど、参加者は小さなお子さんのいるファミリーばかり。
25人くらいの参加者の中に、薄ボンヤリの方がもう一人。並んで講座を受講。
小さなお子さんがはしゃぎまわってスキップしながらの小高い山の昇降を、69歳のわたしは「よいしょ、よいしょ」と醜態。
先生は、リースの材料のほかに栞やカード作りまで準備してくださいました。
もちろん植物のお話も、「まつぼっくりとは球果といい、乾くと、かさが開いて中から種が出てきます。まつぼっくりは種を守るとともに、種が風でコントロールする働きをするのです。」
それから、まつぼっくりが出来るまでのお話や、飛ぶ仕組みを小さな紙片を折り適当な重さ(クリップ)をつけての実践まで…。
採取した木の葉や木の実を学習棟で作ったクリスマスリース。小さなお子さんたちは一生懸命可愛い飾りをつくりました。(👏)
わたしも作ったものを、早速、飾りました。
山本先生ありがとうございました。
『風景の魅惑』
額縁(フレーム)と壁に立てかけられた猟銃、それきりである。
猟銃が立て掛けられている壁は黒みがかった赤、鮮血が時間を経て酸化したような彩色であり、猟銃=死を連想させる設定である。
一方フレームは不可能な立ち位置で、現世の法則に逸脱している。猟銃の方は壁に影を投影させているが、フレームの影は…微妙な設定であるけれど背景(壁)にあるというより消えている。つまりバックは虚空、深淵、奈落とも思える闇である。時空の果て、想像を絶する未知の世界。
だからこそ、「魅惑の風景」なのである。
探し求め、希求しても絶対に見えない世界。この地上(現世)でない世界に逝った人を夢想する。
♪あなたのいる場所からわたしが見えますか?~♪
♪会いたい~♪
わたくしの感じないちがった空間に
いままでここにあった現象がうつる (宮沢賢治『オホーツク挽歌』より)
亡くなった人を恋う、見えない世界に惹かれ、寂しさの果ての風景を人は心に抱くことがある。
尽きない追慕、それが『風景の魅惑』である。