『火の時代』
火の時代とは何だろう。
描かれた大地に層はない、つまり近代の情景と思われる。
火は自然発火によるものと人為的なものとがあるが、摩擦(物質の急激な酸化)などにより火を発生させた原初の暮らし、生きる術(衣食)を大地に見出したインデアンの世界がある。
鳥の羽根毛を冠り、耳にも装飾を施す文化の熟成……しかし、そこには、白い手や白い球体に暗示される白人の侵略が激化してきたのではないか。
まさに《火/闘い》の時代である。
『火の時代』とは物理的な火というより、白人の攻撃による熱い火花を散らした時代を指しているのではないか。
侵略により追われる身となった先住民の誇り、首長は炎(怒り)に包んだ白人を沈思する。平和・融合・敗北(力の差)・未来・・・哀しく切ない黙考、黙禱。
『火の時代』が在ったということである。
(写真は新国立美術館『マグリット』展/図録より)
赤い蠕虫舞手は
とがった二つの耳をもち
燐光珊瑚の環節に
正しく飾る真珠のぼたん
くるりくるりと廻ってゐます
(えゝ エイト ガムマア イー スイツクス アルフア
ことにもアラベスクの飾り文字)
☆全ての弔(死者への悼み)無(存在しない)衆(人々)を惜しむ。
示す字を臨み講(話)を作る。
語(言葉)を換)入れ替え)接(つなぎ)、照(あまねく光が当たる=平等)を織(組み入れる)。
審(正しいかどうかを明らかにすること)を受け、皆(すべて)の職(役目)を治めている。
とうとうあるドアのまえに来た。そのドアは、ほかの部屋のドアとすこしも変わったところがなかったが、ここがエルランガーの部屋だと、従僕が告げた。
☆最後に先祖のドアのところに来た。そこは他の点では異なるところがなかった。けれども背後で死人がエルランガー(永遠)が住んでいると告げた。