『田園』
《暗く定かではないが田園らしき遠景、その手前には樹木の葉の茂りの彩色を反転したような樹木の葉の茂りがあり、その景を帯線が幾本も横切っている。前面にはそれらの景から切り取った形の二本の木がある》という構成。
帯線は大地深くの地層のように見え、千年・、万年・・億年の時間の凝縮。大地の深い眠り、繰り返され積み重ねられ、時にひっくり返る大地の変遷。
繁る葉のネガ・ポジの反転、樹木の枝は木の根に相当し、画面(世界)全体の遠近を一蹴している。
過去・現在の混在、存在の不確かさ、しかし厳然と在る『田園』という我が大地、故郷の景である。
写真は新国立美術館『マグリット』展/図録より)
三人赤くわらつてこつちをみ
また一人は大股にどてのなかをあるき
なにか忘れものでももつてくるといふ風……(蜂函の白ペンキ)
桜の下には天狗巣病がたくさんある
☆太陽は神である、という釈(意味を解き明かす)を逸(隠している)
図(はかりごと)の題(テーマ)を顧(大切にして)謀(計画する)
普く法(神仏の教え)を換(入れ替えている)と、吐く。
往(人が死ぬこと)を黙って展(広げた)講(話)であり、双(二つ)を描いている。
秘密の道を通ってあの家からこっそり抜けだしたのも、たぶん娘たちの世間体を考えておやりになってのことでしょう。あんな娘どもの世間体をね!いいえ、もうこんな話はやめましょう!
☆氏族である一族の秘密に忍んで行くと、多分あの力の評判のことでしょう。あの力の名声のね。わたしたちはそれについて、むしろ話したくありません。