続・浜田節子の記録

書いておくべきことをひたすら書いていく小さなわたしの記録。

🈞マグリット『ガラスの鍵』④

2019-02-15 06:53:46 | 美術ノート

 遥か山頂にある巨岩石、下方から仰ぎ見た図ではない。この高所に位置し対峙した関係であり、わたくしの精神が浮上しているのである。精神はこの石と共に在る。

 総ての存在には相違があり、石も一つとして同じものは無い。唯一無二の存在として山の稜線に立つ石は客観的に見て非常に危うい山(地上)との関係にある。危機を孕む状態に楽観は許されない。
 緊張感の持続は生命の輝きであり、生活の糧である。
 この石の情況は、神がかり的な奇跡に類する。恐怖と憑依・・・霊的な神秘の光景は持続を予感させない。
 持続は闘いであり、石はわたくし(マグリット)である。
 地球上あまたある山の光景、どこにでも転がってる石ではあるが、この対峙、このバランスこそが今のわたくしであり、生きざまに他ならない。


(写真は国立新美術館『マグリット』展/図録より)


『城』3127。

2019-02-15 06:33:07 | カフカ覚書

それどころか、いやしくも秘書たる者はおぼろげにでも感づいていてもよいとおもうのだが、見たところ、そういうこともなさそうだ。そのくせに、あの小さなメモ帳を使ってこの件を城で即座に解決してやろうなどと申し出やがる。


☆それどころか秘書は見ないでも何でも知っているので、簡単に承諾すべきである。少なくとも先祖の疑念を言及し事件を整理して、氏族の備忘録で助けようとする覚悟である。