続・浜田節子の記録

書いておくべきことをひたすら書いていく小さなわたしの記録。

🈞マグリット『礼節の教え』③

2019-02-27 06:38:01 | 美術ノート

 岩石はわたくし(マグリット)である。そのわたくしは樹に対峙し等しい関係を感じている。
 自然への敬意・崇拝を抱いているが、屈することなく共に生きる同時代の朋友である。それは、地平線の真理における律である。

 沈思黙考、岩のごとき無味乾燥な感触、砕け散るかもしれないが持続を維持するかもしれない。しかし語ることはない。

 語らずして存在の意味を語る。一個の石は樹に等しく、総てに通じる世界をもっている。地平線、地球上における律は《すべてに等しい=平等》に他ならない。

 背景の雲は〈水〉であり、影は〈光〉である。
 太陽の恩恵を受ける水の惑星、地球に於ける上も下もない平等。これこそが『礼節の教え』の要である。


(写真は国立新美術館『マグリッㇳ』展/図録より)


『オツベルと象』59

2019-02-27 06:26:42 | 宮沢賢治

象が頭を上げて見ると、赤い着物の童子が立つて、硯と紙を捧げてゐた。


☆照(あまねく光が当たる=平等)を祷(祈る)衝(重要なところ)が現れるので釈(意味を明らかにする)。
 惹(ひきつける)仏の道の詞(言葉)は律であり、兼ねている詞(言葉)は法(神仏の教え)である。


『城』3135。

2019-02-27 06:19:45 | カフカ覚書

「村でのたいていの尋問を夜おこなわなくてはならないということは」と、ビュルゲルはつづけた。「秘書たちのたえざる不平の種でしてね。


☆ビュルゲルは厳粛に混乱させるような異論を自身の言葉で引き延ばすように続けた。
 秘密は先祖の永遠の嘆きであり、たいていは村(あの世/本当の死の手前)の尋問は死へ案内するには不自然だった。