続・浜田節子の記録

書いておくべきことをひたすら書いていく小さなわたしの記録。

🈞デュシャン『近接する金属の中に水車のある独身者の器具』②

2019-05-21 07:07:18 | 美術ノート

 平板であるが、回転を想起させる作品である。
 回転させると、当然のことながら《球体》になり、閉じられた空間が生じる。軸を基点とした正円に広がる図形は、平面で認識した形態をことごとく霧消し、全く別の円盤の重なりに変移する。

 遠近を示した図形は、回転することで相を変えてしまう。しかし、それらは見えるだろうか?超高速で回転させた場合、フレームの鉛線(金属)が全てを覆い隠してしまうのではないか。
 平板で知覚しているから、内部の変化を予想し確信さえもできるのではないか。

 在るものが回転によって相を変えることを経験上知っているので予想できるが、この作品の場合、実際には閉じられた空間になる。
 にもかかわらず、中の変化を予想し確信に至るほどに納得するという知覚のメカニズム。存在するが見えず、見えているが存在しないという心理上の、否物理的な現象が生じるはずである。

 トリック・・・視覚の魔術、しかし幻覚ではない。物理的根拠のある変化を、心理的根拠によって二重の光景を脳裏に刻む不思議な作品である。


 写真は(www.tauschen.com)より


『セロ弾きのゴーシュ』21.

2019-05-21 06:48:14 | 宮沢賢治

家といってもそれは町はづれの川ばたにあるこはれた水車小屋で、ゴーシュはそこにたった一人ですんでゐて午前は小屋のまはりの小さな畑でトマトの枝をきったり甘藍の虫をひろったりしてひるすぎになるといつも出て行ってゐたのです。


☆化(教え導くこと)を調べ選んで推しはかる。
 赦(罪や過ちを許す)章(文章)也。
 逸(隠れた)図りごとは語(言葉)が全て衝(重要)也。
 章(文章)の端の詞(言葉)を換(入れ替えて)覧(見わたし)、宙を推しはかる講(話)である。


『城』3186。

2019-05-21 06:37:20 | カフカ覚書

ですから、こうなるとがわかっていながら、わざわざ自分の夜の時間をつぶしてまで、担当でもない秘書役を買って出るようなばかがいるでしょうか。それに、請願者のほうも、自分のふだんの仕事をかかえて、そのうえさらに所轄部局からの呼出しや招きに応じようとすれば、それこそ多忙多端な毎日ですからね。


☆ですから、こうなる見込みがあるのに、自分の死を権限ある秘書の職をやめ、転じるようなことがあるでしょうか。それに関係者もその他の呼出しを招集するならば、対応を望むでしょう。