続・浜田節子の記録

書いておくべきことをひたすら書いていく小さなわたしの記録。

Ⅱ-5-4 水没Ⅱ④

2019-12-20 07:01:46 | カフカ覚書

 この作品全体は人類と自然との共存、簡略化された歴史である、はかり知れないほどの長い時間が内在している。知的であり、情報の集約は機密性が高く整然と重ねられている。
 この人為の結集、果てしなく未来への挑戦は続行するに違いない。

 世界全体はこの作品にみる《水没》を想起した時のエネルギーに等しいのではないか。
 しかし、人智の結集は、この作品を水没に至らしめるだろうか。

 仮に水底深く沈めたとして浮かび上がるのは必至。深ければ深いほど勢いは猛威を加速すると思われる。
 人類の進歩・発展、今日の社会は長く大きな時空(歴史)を継続している。
 この社会を水没させることは困難であるが、宇宙的な時間軸で測ればそれは有るかもしれない。物質すべてが原子に還る日がくるだろうか。

 この作品の課題は巨きく重い。
 若林奮は人間(動物)と自然(生物)を、海・山・地層(地球)の関わりの中で捉えようとしている、即ち世界は時空の振動に刻まれながら呼吸している。(この作品のシンプルさに敬意と驚嘆の意を抑えることができない)


 写真は『若林奮 飛葉と振動』展・図録より 神奈川県立近代美術館


『忘れえぬ人々』55.

2019-12-20 06:36:37 | 国木田独歩

 と大津は秋山の手から原稿を取て、処々あけて見ていたが、二人は暫時無言であった。戸外の風雨の声がこの時今更らのように二人の耳に入った。大津は自分の書た原稿を見つめたままじっと耳を傾けて夢心地になった。


☆他意を進めて終(死)の算(見当をつける)と、趣(ねらい)が現れる講(話)である。
 手(方法)は、署(割り当てられた)諸(もろもろ)から現れる。
 字の尽(すべて)の竄(文字文章を変える)と、二つの謀(計画)が現れる。


『城』3324。

2019-12-20 06:28:59 | カフカ覚書

sうると、あちこちの部屋のなかでもしきりにがやがやという声がしはじめた。それは賛成の声のようであった。この役人は、ほかの連中が以前からやりたくてたまらないのに、なにか気がとがめて遠慮していたことをやってのけたようであった。


☆すると、他のテーマをたえずしきりに呟き始めた。それは賛成を意味するように見えた。大群が、みんな喜んで以前からやろうとしていたことを遠慮して中止しなくてはならないようなことをやったように見えた。