悪茄子爛々とわが翁かな
悪茄子は棘がたくさんあり(毒もある)、人を寄せ付けない。そんな気骨のある風情の爛々と光り輝くわが翁であることよ。
悪はアクと読んで、握(手につかむ)
茄子はカシと読んで、下肢。
爛々はラン・ランと読んで、欄、覧。
翁はオウと読んで、往。
☆(具合の)悪い下肢ゆえ、欄(手すり)を覧(見ながら)往(前に進んで行く)、手すりを手につかんで・・・。
※悪茄子はわたしの好きな花で路肩などで見かける。どことなく強さと気位を感じるけど、棘があり実は有毒の野草である。
悪茄子爛々とわが翁かな
悪茄子は棘がたくさんあり(毒もある)、人を寄せ付けない。そんな気骨のある風情の爛々と光り輝くわが翁であることよ。
悪はアクと読んで、握(手につかむ)
茄子はカシと読んで、下肢。
爛々はラン・ランと読んで、欄、覧。
翁はオウと読んで、往。
☆(具合の)悪い下肢ゆえ、欄(手すり)を覧(見ながら)往(前に進んで行く)、手すりを手につかんで・・・。
※悪茄子はわたしの好きな花で路肩などで見かける。どことなく強さと気位を感じるけど、棘があり実は有毒の野草である。
竹植ゑてそれは綺麗に歩いて行く
竹林の小径。そこでは、身も心もしゃんとして綺麗に歩いて行くだろう。
竹林はタケと読んで、他家。
植ゑてはショクと読んで、嘱。
綺麗はキ・レイと読んで、鬼、霊。
歩いてはブと読んで、侮。
行くはコウと読んで、考。
☆他家に嘱(ゆだねる)鬼(死者)の霊(死者の魂)、侮(あなどり、ばかにした)考えである。
月光の象番にならぬかといふ
月光(夜勤)の象番にならないか、という勧誘?
月光の象(すがた・かたち)の移り変わりを愛でよ、というお誘い。
月光はゲッコウと読んで、激高。
象番はショウ・バンと読んで、妾、晩。
☆激高に、妾は(早く)晩にならないかなぁと、言う。
臍の緒をこなごなにして夏ひばり
ヒバリの卵。卵の黄身についている紐のようなもの、あれが臍の緒らしい。
こなごなにして…というのは、つまり、(夏ひばり)という呼称に対する全否定である。
臍はセイと読んで、凄。
緒はチョと読んで、著。(ショと読めば、書)
こなごな(粉々)はフン・フンと読んで、憤、憤。
夏はカと読んで、過。
ひばり(雲雀)はウン・ジャクと読んで、運、若。
☆凄(ゾッとする)著(書物/本)である。
憤りのあまり、粉々にしてくれる!と、憤った。
過(あやまち、失敗作)を運(めぐらせた)若(ごとし)ね!
鶯に蔵をつめたくしておかむ
鶯が巣など作りに来ないように、寒冷を嫌う習性を思い、蔵を冷たくしておこうとしている。
鶯はオウと読んで、往。
蔵はゾウと読んで、像。
つめたく(冷たく)はレイと読んで、霊。
おかむ(置かむ)はチと読んで、致。
往(人が死ぬ/その後)は像(人に似せて作ったもの)によって霊(死者の魂)を招く。
桜守うすぐらき腿してゐるといふ
桜守の男に会った。腿は通常着衣の下に隠れている所である。この男はどこかはっきりとは分からないが、薄暗く淋し気な印象がある。
桜はオウと読んで、旺。
守はシュと読んで、詞喩。
うすぐらきは(薄暗き)ハク・アンと読んで、吐く、案。
腿はタイと読んで、他意。
☆旺(さかん)に、詞喩(同音語など言葉の多面性を利用してイメージの多重性をもたらす表現方法)を吐く、その案(考え)による他意である。
氷水これくらゐにして安達ケ原
氷水(かき氷かソーダ水か)を飲んでいる、でもこれくらいにして安達ケ原の方へ行きましょう。という楽しいムード。
氷はヒョウと読んで、表。
水はスイと読んで、推。
安達ケ原はアン・タチ・ハラと読んで、暗、達、腹。
☆表(一義的)を推しはかるのは、これくらいにしてくださいな。
暗(秘かに人に知られず)達(ある段階に至った)腹(心の中)のものがある。
『天才の顔』
確かに顔である。石膏で模られたデスマスク(のようなもの)、右の目と左の頬のあたりがくりぬかれ空洞になっている。
もしあなたの右の目が罪を犯させるなら、それを抜き出して捨てなさい。(略)もし、だれかがあなたの右の頬を打つなら、ほかの頬をも向けてやりなさい。(マタイによる福音書より)
神の箴言と逆になっている頬は、拒否なのか、倣っているのか・・・。要するに、《神》を暗示している、具現というべきか。
マスクは細い板状のものの上に乗っている、任意の個所にコの字型の刻みが有るが、明らかに人為的な作為である。しかしマスクに血肉があるとは思えない。すなわち、人が作り上げた像である。板状の下は流動する何か…水か空気なのか判別不能であるが流れている。
不可逆である時空。微光、黒い森、にも拘らずマスクの純白。怪しく不条理な世界。
これが『天才の顔』であるという。人の空想が作り上げた夢想に等しいかもしれない。
写真は『マグリット展』図録より
二疋はまるで声も出ず居すくまつてしまひました。
お父さんの蟹が出て来ました。
☆字の諸(もろもろ)の章を推しはかると、拠(よりどころ)がある。
普く解(さとり/分かり)推しはかることに頼る。
と言いますのは、あちらで客室付きのお勤めをしていますと、ほかのことにはどんなによく気がつく者でも、身なりをかまわなくなってしまうからです。いったい、だれのためにおめかしをするというのでしょうか。だれも見てくれません。見てくれるのは、せいぜい調理場の使用人ぐらいのものです。
☆来世では作り話なんか問題にしていません。注意深くしていてもです。一体だれのための粉飾でしょうか、ガラクタの人たちくらいのものです。