続・浜田節子の記録

書いておくべきことをひたすら書いていく小さなわたしの記録。

『飯島晴子』(私的解釈)火葬夫に。

2020-09-29 07:16:17 | 飯島晴子

   火葬夫に脱帽されて秋の骨

 荘厳な仕事である死者の焼却に携わる火葬夫が遺族に向かい一礼、脱帽する。この重い時空を厳粛に受け止める双方の関係。そこに現れた秋の骨・・・淋しい骨であった。

 火葬夫はカ・ソウ・フと読んで、和、葬、父。
 脱帽はダツ・ボウと読んで、奪、貌。
 秋の骨はシュウ・コツと読んで、終、骨。
☆和(争いを治めた)葬(とむらい)、父を奪った貌(顔かたち)も終には骨になってしまった。

 火葬夫はカ・ソウ・フと読んで、加、総て、普。
 脱帽はダツ・ボウと読んで、脱、謀。
 秋の骨はシュウ・コツと読んで、執、骨。
☆加えた総ては普く脱(自由になる)。
 謀(はかりごと)の執(こだわり)は骨(物事の芯になるもの)である。


R.M『ジョルジェット』

2020-09-29 06:45:41 | 美術ノート

   『ジョルジェット』

 風変わりな肖像画、室内の壁の彼女の横顔と少し斜めを向いた顔が描かれている。美しさの上に明晰かつ冷静な眼差しがあり、卑劣さを微塵も感じない純な風貌である。彼女の控えめで強靭な精神は、屋内の影に描くことで浮上する。

 彼女の上方に卵が一つ、落ちれば割れるが、落ちることも割れることもない静謐、緊張感ある静けさを感じる。枝葉に関しても同じことが言えるが、自然、ナチュラルな思考の持ち主であるとの付言。羽毛も見えるが、軽やかでしなやかな性格を言っていると思う。

 彼女の顔を照らす蝋燭…これはマグリット自身ではないか。外気の明るさに比べたら自分はこの程度なのだという自嘲である。下部にある鍵と手紙、これはとりもなおさず彼女へのラブレターであり、秘めた愛情、感謝に違いない。
 波風の立たない平和な日常、すべて彼女、ジョルジェットに因している。
 彼女がすべてである!!


 写真は『マグリット』展・図録より


『注文の多い料理店』43.

2020-09-29 06:31:06 | 宮沢賢治

 それから大急ぎで扉をあけますと、その裏側には、
   「クリームをよく塗りましたか、耳にもよく塗りましたか、」
 と書いてあつて、ちひさなクリームの壺がこゝにも置いてありました。


☆他意が求める飛(奥深くてはかり知れない)裡(物事の内側)は、即ち、図りごとの辞(文章)であり、途(目的を持っていく道筋)の諸(もろもろ)、個(一つ一つの質(内容)である。


『城』3505。

2020-09-29 06:01:15 | カフカ覚書

とりわけあなたは、なんと軽はずみな、罪なことをなさったのでしょう。あのときは、みんながこの服をどんなに大喜びしてくれたことでしょう。それは、成功の保証のようにおもえました。あとから小さなリボンをひとつつける場所が見つかったときには、もうあらゆる危惧の念が吹っとんでしまいました。


☆先祖の災難でした。どうして軽はずみで罪のあることをしたのでしょう。当時はみんながこの服を喜んでくれたのです。それは成功の証のように見えました。あとからさらに小さなリボン(束縛)を見たときには疑惑は消え失せていました。