続・浜田節子の記録

書いておくべきことをひたすら書いていく小さなわたしの記録。

『飯島晴子』(私的解釈) 別の死が。

2021-01-07 07:33:00 | 飯島晴子

   別の死が夏大根のうち通る

 春大根が終わり、夏大根がどんどん生育している、盛りである。

 別の死はベツ・シと読んで、蔑、詞。
 夏大根はカ・タイ・コンと読んで、加、他意、混。
 うち通る(打通)はチョウ・ツウと読んで、兆、Two(二つ)。
☆蔑(ちらりと見る)詞(言葉)には加(その上に重なる)他意がある。
 混ざる兆しは二つある。

 別の死はベツ・シと読んで、別、視。
 夏大根はカ・ダイ・コンと読んで、果、代、渾。
 うち通る(打通)はダ・ツウと読んで、兌、通。
☆別(違い)に視(気を付けて見ると)果(はたして予想した通り)代(他のものに入れ替わる)。
 渾(すべて)兌(取り替えること)を通(最初から最後までやりとおす)。


『飯島晴子』(私的解釈) 家にゐる。

2021-01-07 06:59:03 | 飯島晴子

   家にゐる父匂ひなく麦乾く

 確かに、家にいる。でも父の身体に気配はない。麦乾く…最終プロセス、死して家にゐる今の父である。

 家にゐる(家居)はカ・キョと読んで、過、墟。
 父匂ひなく(父匂無)はフ・ニオイ・ムと読んで、普、匂、無。
 麦乾くはバク・カンと読んで、莫、感。
☆過(通りすがり)の墟(荒れ果てた旧跡)、普く匂(気配)が無い。
 莫(空しく淋しい)感じである。

 家にゐる(家居)はカ・キョと読んで、苛、嘘。
 父匂ひなく(父匂無)はフ・ニオウ・ムと読んで、怖、仁王、務。
 麦乾くはバク・カンと読んで、縛、監。
☆苛(むごい)嘘を怖れる。
 仁王さまの務めである縛(罪人をしばる)監(見張り)があるからである。


R.M『光の帝国』③

2021-01-07 06:32:36 | 美術ノート

 空は空のままである、しかし、地上の闇には人の思惑が隠れている。どうしても見えない不確定な闇がある。人はその中で暮らしている。昼なお暗い闇は天空の青空との間に差異がある。解明できない構造は人の歴史が作った闇でもある。

『光の帝国』は不動に見えるが、歴史が常にそうであったように決して盤石ではない。天の普遍に比べたら、儚い幻のような刻みかも知れない。
 人は光を創り出したが、天空の眩い光には到底かなわない。故にこの画は自然と人為の対比とも思える力関係である。支配者の横暴、思い上がりに失笑をきたすものかもしれないが、支配なくして国の成立もなく、帝国は自然の成り行きであり望まれた形でさえある。

 守るべき帝国の社会、人々の暮らしはこの約束の中で保護されているように見え、自然との競合、安らぎも幸福であるかに洗脳されるが、その虚実を看破することは難しい。絶対的な神の律などあり得ないからである。帝国の崩壊を予期することさえ困難である。
『光の帝国』は帝国の中に暮らす人々には見えない、信じているからである。少なくとも信じているふりをしているからである。『光の帝国』はこの構図を客観的に提示したものと思う。


 写真は『マグリット』展・図録より


『城』3567。

2021-01-07 06:24:23 | カフカ覚書

あと一日だけあればよいのです。それ以上は要らないでしょう。そうすれば、あなたは、あの不潔な助手どももろともに、フリーダを家から追いだしておしまいになることでしょう。そうでしょう。一日以上はけっして要らないでしょう。


☆あと一日が入用だったのです。そうすればあの全体汚らしい助手たちと共に一族を追い立てることができたでしょう。先祖の傷痕などいらないのです。