Ⅱ-5-4 水没Ⅱ
直方体の台の上に横縞の重複が続く層が乗っている。
水没とあるが、浮き出ており、没をイメージできない。直方体の台は地球の相(地殻)かもしれない、その上に現れたものは地層。地層のほとんどは水(海や湖)の中で生成される。
ひっくり返してみた景色であり、地層は噴火などで地表に現出する。歴代の証拠であり、時間をさかのぼることのできる唯一の手掛かりである。
水没からの~、ということだろうか。原風景の原初、時間による集積の面、その重なり。地球創生への遥かなる思いを究極単純化した作品、そういう感想を抱かせる。
写真は若林奮『飛葉と振動』展より 神奈川県立近代美術館
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