百分の一、千分の一の模型だろうか。とにかくこの山はどこからも上れないように創られている。
縮小された山は一見、不思議さを見いだせないが、大きさをヒューマンスケールで測りなおしてみると、魔の山である。歩けない尾根、上れない勾配・・・点々で記されているのは樹木だろうか、平野(人の住むエリア)にあるそれ(樹木/自然)が山には認められない。
この山は非人間的(神秘)の山であり、ここからは神の領域としての森のはずれである。
「所有(心の中にある)雰囲気(夢想)の振動(精神の起伏)・森のはずれ(見たことのない神の領域)」である。これを制作するための試作では人の住むエリアはベタにするしかないのかもしれない。
地理的な「森のはずれ」は、精神的(精神界)では中央に位置することで、希求の形になりうる。
写真は『若林奮 飛葉と振動』展・図録より 神奈川県立近代美術館
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