ちらちら瓔珞もゆれてゐるし
めいめい遠くのうたのひとくさりづつ
緑金寂静のほのほをたもち
☆用(必要とする)絡(つながり)を演べ、録(文字に書き記す)。
魂(たましい)を惹きつける情(こころ)がある。
アルトゥルの場合は、あなたの思惑は成功しました。と言っても、ほんの束の間の成功ですけれども。アルトゥルは、とても感じ安くて、イェレミーアスのような、どんな困難にもたじろがないだけの情熱がないのです。
☆アルトゥルの場合では、あなたの意図は成功しました。もちろん、ただ彼は温和ですが、イェレミーアスのような小舟の困難をも恐れない情熱がないのです。
印象
ラリツクスの青いのは
木の新鮮と神経の性質と両方からくる
☆ 隠した照(あまねく光が当たる=平等)
照(あまねく光が当たる=平等)を黙っている。
真(まこと)を宣(広く知らせ)普く啓(人の目を開く)章(文章)の質(内容)であり、霊(死者の魂)への法(神仏の教え)である。
『呪い』と『雲』・・・『呪い』=『雲』
この公式を満たすものは何だろう。
精神界と物理界に共通事項はない(はず)。
しかし、これらをつなぐものがあるとしたら存在の根拠かもしれない。
雲は水の三態の一現象であり、わたし達の棲家である水地球にある。地球原初からあり、今もその量を変らず保っている水(雲)。
『呪い』とは、人の存在と共に在る感情であって、赤ん坊でさえお乳が不足すれば恨めしく思い、さらには胎内にいたときでさえ・・・証明は出来ないが推測は可能である。
人は正しくあろうと努力し、短くも美しく燃えるべきだと己を律して生きて行く。
呪いなどという悪感情は、負と心得え、消去・弾圧に努める。
しかし、どんなに抑えても抑えがたく不意に顔を出す『呪い=悪意』。自分はこのほど左様に卑小な人間である、という失意の囁き。
制御不可の自然、行雲流水。
ゆえに雲の散在は『呪い』にも等しい不測の形態を示唆しているやもしれない。感情も自然の形態も循環するものである。
(写真は新国立美術館『マグリット』展/図録より)
ちからいつぱい口笛を吹け
口笛を吹け 陽の錯綜
たよりもない光波のふるひ
すきとほるものが一列わたしのあとからくる
ひかり かすれ またいうたふやうに小さな胸を張り
またほのぼのとかゞやいてわらふ
みんなすあしのこどもらだ
☆考えに適(ふさわしいもの)を推しはかる。
講(話)に適(ふさわしいもの)の要には策(企て)がある。
双(二つ)の構(話)を把(手につかむ)。
逸(優れて)烈(精神が正しく強い)照(あまねく光が当たる=平等)の教えを諜(さぐる)。
しかし、あなたは、まもなく助手たちを追っぱらって、わたしのために尽くしてくださったかのように、そのことを自慢なさいました。ある意味では、それも事実かもしれませんが。
☆しかし、あなたは助手たちを追いだしました。わたしのために良心をもって誠実に理解してくれたのだと称賛します。
何といふいい精神だらう
たとへそれが羊羹いろでぼろぼろで
あるいはすこし暑くもあらうが
あんなまじめな直立や
風景のなかの敬虔な人間を
わたくしはいままで見たことがない
☆化(教え導く事)を誓い、審(正しいかどうかを明らかにする)。
要は換(入れ替えること)で諸(もろもろ)の自記を留めている。
普く稽(引き比べ考え)継(つなぐ)。
兼ねたものを訊(問いただし)顕(明らかにすると)現れる。
『呪い』
『呪い』=青空に散在する雲の景・・・。
呪いは元来何も形を成さない。確かに《有る》が《無い》ものでもある。
ある対象にたいする人の心に宿る悪意、精神的に強く願うことで相手に不運をもたらす願望である。物理的な手段を伴わずに相手への攻撃をひたすら願うという悪意ある精神状態が、望み通りの結果を得るとは信じがたい。しかし、偶然全くの成り行きで、それが叶うという状況が神がかり的に生じる確率がないとは言えない。
掴みどころなく、どんな雲行きになるかは風任せ(空に浮遊する雲の散在)。人の心とは無関係の雲の流れ、断絶である。
呪いは物理的には不可視であるが、雲は見えても、精神性は皆無である。
呪いとは心の中に渦巻く狂気(悪意)であるが、雲の散在は予想をつけ難いという点で類似している。
雲の成り立ちには原因があり、呪いにも原因がある。ただ『呪い』という精神的な現象は御しがたい。
御しがたいという点で雲と呪いは合致する。『呪い』はすでに人心を離れた現象であれば、空の雲を眺めることに近似するのかもしれない。
(写真は新国立美術館『マグリット』展/図録より)
こんなきっまなたましひと
たれがいつしよに行けようか
大ぴらにまつすぐに進んで
それでいけないといふのなら
田舎ふうのダブルカラなど引き裂いてしまへ
それからさきがあんまり青黒くなつてきたら……
そんなさきまでかんがへないでいい
☆講(話)は題(テーマ)芯(中心)に伝える。
赦(罪や過ちを許す)に因る烈(強い)傷(悲しみ)を告げる。
しかし、これらのことも、イェレミーアスが勤めに引きとめられているあいだh、ちっとも決定的なことではなかったのです。だって、わたしだって、あなたの未来の妻として自分の義務ぐらいは心得ていましたもの。
☆しかし、これらのこともイェレミーアスがもっているあいだは少しも決定的なことではありませんでした。
来るべき自由もまた、わたしの責務だったのです。