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世は勝手に異論を言う利己主義者が増えた『鼻』(名作から思う事)

2020-05-01 08:13:48 | 人生を「生かす」には
@人は普通と違うこと、普段と変わっていることに対して、異論を言う。その違った事、違ったことを普通にすると、また異論を言う。世の中、誰ものが利己主義者になってきた。 現代はいわゆる「自己中」社会が蔓延し、様々な「異論」が出回る。どれも立場を変えれば賛同できるものもあるが、真逆もある。 よって悩む事はない、自分に合うものだけを受け入れればいいのだ。
『鼻』芥川龍之介
禅智内供の鼻と云えば知らない者はない、鼻の長さが56寸(15~18cm)もある持ち主で、いつも不便を感じ、さらに自尊心を傷つけられていた。ある日鼻を短くする法を実践すると以前より短くなった。ところがまたしても誰もが顔をじろじろ見て笑うので顔が変わったせいだと解釈した。ところが見慣れない短い鼻を滑稽に見る様なり、不幸を受け入れ難くなった。いわゆる傍観者の利己主義を感じた。やがて季節が変わるとその鼻が元の長さに戻っており「こうなれば、もう誰も笑う者はいないに違いない」と安堵する。