@産業スパイに孤児が教育され利用されていくミステリー小説だ。身寄りもなく、たとえ亡くなったとしても誰も知られず葬ることができるを利用した組織があった。鷹野は母親に兄弟を放置され生き残った孤児で、出自、名前も改竄され南の遠島で教育を受け組織に貢献する。何の為に、誰のために生きているのか疑問を抱き何度も自殺を試みたが、生きがいを得た言葉は「1日だけでいい。ただ1日だけ生きてみろ!そしてその日を生きられたなら、また1日だけ試してみるんだ。」世の中に不満を持った人間が多いがそれを上手く闇の組織が利用する、現実でもあるのだろうか。
『森は知っている』吉田修一
「概要」自分以外の人間は誰も信じるな――子供の頃からそう言われ続けて育てられた。
しかし、その言葉には、まだ逃げ道がある。たった一人、自分だけは信じていいのだ。
南の島の集落で、知子ばあさんと暮らす高校生の鷹野一彦。東京からの転校生・詩織の噂話に興じるような、一見のどかな田舎の高校生活だが、その裏では、ある組織の諜報活動訓練を受けている。ある日、同じ訓練生で親友の柳勇次が、一通の手紙を残して姿を消した。逃亡、裏切り、それとも? その行方を案じながらも、鷹野は訓練の最終テストとして初任務につくが――。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます