天使と道化
2008-02-10 | 詩
白い光が射し込んだ
白い天使が微笑み
そっと羽をまるで木漏れ日の様に震わせる
朝だよとささやかに告げる
長い髪を揺らし柔らかな眼差しを傾ける
世界は光で満ち溢れ
球体の地平はこんなにも美しいのだろうか
草木が雫をたたえて眠りからさめた
暗闇の天使が夜のとばりにやってくる
あたりまえのように
グラスを傾け
スペイン産のワインを所望する
黒い羽が少しばかりくたびれている
忙しい一日だったのだ
少しくらい気持ちよくなってもいいだろう?
僕らは音楽を流しながら
黙ってワインの瓶を空にした
怯えた暮らしは凝固される時間の傾斜
白い天使と黒い天使
朝がきて夜が訪れる
賛美歌は唄えないピエロの僕は青い服を着ていた
道化師は白い清潔な天使に恋をし
黒い天使と酒を酌み交わす
いつか見た風景
いつもと同じ時間
孤独と対峙するには素面じゃあ無理さ
静けさとワインの静謐な空間
古い冷蔵庫のモーター音すら雑音だ
連続した不具合の度合いに応じて
僕は確実に孤独になる
大切なひとと会えなくなる
そうして誰もいなくなる
コンクリートの壁をじっと眺め酒を飲む
どうしてだろう?
答えは簡単だった
僕が馬鹿だったからだ
それでも馬鹿さ加減は道化師の必須事項
舞台で上手く立ち回るには
涙は見せてはいけない
たとえどんな理由があるにせよ
愚者を装うこと
それが道化のレゾンデートル
できれば
できれば旅の吟遊詩人になりたかったのだ
また日常という暮らしが幕を開ける
ゆっくりと重い緞帳が上がってゆく
今日はどんな顔をすればいい?
泣き顔を隠すために
丹念に化粧をほどこすのだ
白い天使が微笑み
そっと羽をまるで木漏れ日の様に震わせる
朝だよとささやかに告げる
長い髪を揺らし柔らかな眼差しを傾ける
世界は光で満ち溢れ
球体の地平はこんなにも美しいのだろうか
草木が雫をたたえて眠りからさめた
暗闇の天使が夜のとばりにやってくる
あたりまえのように
グラスを傾け
スペイン産のワインを所望する
黒い羽が少しばかりくたびれている
忙しい一日だったのだ
少しくらい気持ちよくなってもいいだろう?
僕らは音楽を流しながら
黙ってワインの瓶を空にした
怯えた暮らしは凝固される時間の傾斜
白い天使と黒い天使
朝がきて夜が訪れる
賛美歌は唄えないピエロの僕は青い服を着ていた
道化師は白い清潔な天使に恋をし
黒い天使と酒を酌み交わす
いつか見た風景
いつもと同じ時間
孤独と対峙するには素面じゃあ無理さ
静けさとワインの静謐な空間
古い冷蔵庫のモーター音すら雑音だ
連続した不具合の度合いに応じて
僕は確実に孤独になる
大切なひとと会えなくなる
そうして誰もいなくなる
コンクリートの壁をじっと眺め酒を飲む
どうしてだろう?
答えは簡単だった
僕が馬鹿だったからだ
それでも馬鹿さ加減は道化師の必須事項
舞台で上手く立ち回るには
涙は見せてはいけない
たとえどんな理由があるにせよ
愚者を装うこと
それが道化のレゾンデートル
できれば
できれば旅の吟遊詩人になりたかったのだ
また日常という暮らしが幕を開ける
ゆっくりと重い緞帳が上がってゆく
今日はどんな顔をすればいい?
泣き顔を隠すために
丹念に化粧をほどこすのだ