眠りたい

疲れやすい僕にとって、清潔な眠りは必要不可欠なのです。

最果ての国

2024-11-12 | 
そう遠くない時間に
 僕は夢を見ている
  草原の大地で旅の支度を始める事を
   全てを捨て
    全てを得る為に
 
    永遠に続く筈の無い時間を
     成長と呼ぶのだろうか?
      あの記憶も
       したり顔で舐めるウイスキーの余韻になるのだろうか?
        それでも
         僕の時間は未だ発酵する気配を見せず
          生々しい傷跡は
           いつだって心を遥か郷愁に満たす
            僕らは音楽と
             煙草とアルコールを愛した
              君と僕と彼等全ての存在を愛した
               あのバーで
                毎夜繰り広げられた狂乱を愛した

                全ての名残が飽和した頃
               僕らは何時しか記憶を賛美し始めた
              友人と語る時間は
             何時しか肥大した想像上の産物となった
            記憶が薄れてゆく
           だけれどもあの痛みだけが残った
          もう会えない人々
         君達の存在を決して忘れない筈だったのに
        遠い異国の地で
       貴方は生ぬるいギネスビールを飲み干しているのだろうか?
      重く垂れ込めた空の下で
     貴方はあの時代をどう咀嚼したのかな?
    僕の神経は多少疲れ気味なのかもしれないね

   苦しいくらいの想いを
  記憶を
 街の街路樹を
刹那の孤独を
 夢見た地平は
  それほどまでに暖かくは無くって
   孤独に逃げ込む闘争は
    いつだって寒すぎる夜を暗示する
     バーボンを飲み干し
      全ての情報を遮断する
       五感を閉ざし
        意識を無分別な残飯処理施設に託す
         
        君は笑い
         泣くのだろうか?
          繰り返す日常が怖いのだ
           泣き出した子供の
            子供の手のひらから赤い風船が宙を舞う
             街の通りで
              僕等は赤い風船の上昇を眺め
               途方に暮れるのだ

               離しちゃいけなかったんだよ
 
              握り締めた手のひらを

             悔しさに紛れて握り締めた抵抗を
     
            離すべきではなかったんだよ

           僕は郷愁を

          貴方は外国行きの航空券を手にして

         互いに世界の果てを目指したのだ

        最果ての国

       最果ての記憶









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