詩絵里(★シェリー★)の星の囁き達

尾崎詩絵里(★シェリー★)の自作恋愛小説及びポエム、写真専用部屋です。掲載文の引用、転載は固くお断りいたします。

恋愛小説「途中下車」NO.55

2011年09月05日 | 恋愛小説「途中下車」
恋愛小説「途中下車」は、作者が初めて掲載する、大人の恋愛を描いた小説であり、
文中に一部今までの小説とは違った、男女の恋愛描写が描かれている部分がございますので、ご了承の上お読みください。
また、この物語に関しては、長編小説初挑戦で現在作成途中のため、不定期に掲載される場合があります。
当小説は、作者のオリジナルフィクション物語であり、登場する人物、団体名は実在するものとは全く関係ありません。

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第二部 第十六章「月の明かりの中で」~NO.55~

俺のベッドルームにはカーテンはつけていない。
窓からベッドに月の明かりが差し込んでいた。

ベッドの上の松井から規則正しい寝息が聞こえている。

俺は、まず、ベッドの横に立ち、布団をどけ、ゆっくりと松井の洋服を脱がしていった。
女の衣服をはぎとるのには慣れている。でもそれは、合意の上で女もじらしながらも
脱ぎやすい体勢をとっているからであって、寝ている人形のような洋服を脱がせるのは
手間だった。

絶対に意識があったら、どんなことがあっても俺の手には落ちない松井。
松井の白い肢体がすこしずつ月明かりのもとにさらされていく。
青白く輝くその裸体に俺はだんだん魅了されていった。

たばこを好む中森の肌とは違い、松井の肌は、きめがこまかく綺麗だった。
そしてその黒髪も・・・・・

何か汚してはいけない神々しい存在の女神が、俺のベッドに横たわっているような感覚に襲われた。

「う・・・ん」
松井が、甘いため息と同時に寝返りを打った。
その瞬間、俺は、体中の血が、噴出すのではないかというほどの興奮を覚えた。

俺は、松井の頬、首筋にすこしずつキスをしていった。
処女を奪うだけのことなのだから、そんな手順は踏まなくてもいいはずだったが、
俺は、この目の前にいる純粋な女にいとおしさを感じるとともに、この身体を堪能したい
と思い始めていた。


**第二部 第十七章「砕けたグラス」NO.56へつづく**
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