柴田典子の終活ブログ「エンディングノート知恵袋」

エンディングデザインコンサルタント柴田典子のブログ。
葬儀に関わらず「賢い老い支度」として終活全般のお話もしています。

『祭壇一式』は卒業しないとね・・・

2014年02月24日 | 葬儀の世界
葬儀社の価格設定は、祭壇を中心にしている場合が殆どです。
祭壇価格の中に、葬儀の必需品である物が含まれることが多いですね。
柩や骨容器や看板や搬送料、霊柩車、礼状など

また祭壇と式場がセットになっていて
30人未満なら小さな式場と小さな祭壇
100人までなら式場も祭壇も大きくなる、など

搬送料を一式に入れるって搬送の距離は関係ない?ってことでしょうか。
寝台車も霊柩車も緑ナンバーですから規定の料金体系に沿って請求すべきですよね。

また、家族や親族中心の葬儀が多い時代に
礼状は必須の物なんでしょうか。

小さい祭壇でも大勢の人が見送ってくれたら
祭壇を大きくしなくても、葬儀価格はグンと上がり
香典も増えて遺族の負担額は減少しますね。
祭壇と人数と式場の大きさは比例すべきと決めていいのでしょうか。

もっとも、会葬者を多く呼ぶことの長所を
遺族に説明できず、小さな葬式しか売れない営業には
何の問題も無いかもしれませんが

・・・というように
祭壇一式には、便利なようで不都合も多くあります

一番の気がかりは、この祭壇一式の中に
搬送から葬儀終了までの人件費がきちんと計上されていないことですね。
葬儀業界では
物品の価格内に人件費等が含んでいる設定が多いため
柩や、骨容器などの仕入れ値から考えれば
葬儀社の価格は暴利としか言いようがありません。
悪徳業界とおもわれがちです。

ですが葬儀の実情は品物より、人の対応がご遺族の満足を生むのです。
その部分こそ一番高額な価値があるところなのに価格設定は0円です。

それに今後
祭壇は要らないといわれたら
祭壇一式に全てを含んでいる場合は
人件費や維持管理費は抹殺されてしまいます。


葬儀社が適正な利益を得られなければ
いい社員教育も出来ず、結局は遺族の心を捉えるよな葬儀施行はできず・・・
毎年施行数が減少したり
施行数が上がっても、売上げ総額は減少するようになってしまいます。


どの業界でも
維持管理費やその都度の設営撤去費が適正な価格表示をし
更に十分な説明能力があれば
お客様は納得して頂けますよ。

そろそろ『祭壇一式』の価格設定を変える時期ですね。

消費税が上がるのをきっかけに
見積書を作り直す葬儀社さんが増えていますね。
ちょうどいい機会だと思いませんか?
祭壇一式方式は卒業しませんか!