柴田典子の終活ブログ「エンディングノート知恵袋」

エンディングデザインコンサルタント柴田典子のブログ。
葬儀に関わらず「賢い老い支度」として終活全般のお話もしています。

家族葬と普通の葬儀の説明に・・・涙!

2015年05月21日 | 世の中
セミナーのお客様から
「私は家族に迷惑かけたくないから家族葬と決めているのです」
という言葉をよく聞きます。

以前は、女性の人が家族葬を望んでいたのですが
いまでは男性も同じように考える人が多くなりました。

自分の葬儀を考える時、多くの人々は「そんなに手間もお金も賭けることはない」
「だから家族だけで送ってくれれば良い」といいます。

でもこう主張する人も
兄弟や親戚や親しい友人の葬儀を知らされなかったら、どう感じるでしょうか?
「淋しい」「ショック」を感じる人が沢山います。

国民調査のアンケートでも
日常での宗教的行為は?の
1位・・・・お墓参り
2位・・・・仏壇、神棚に手を合わせる
3位・・・・知人の葬儀には他の予定より優先して葬儀に参加する
4位・・・・魔除、お守りやお札などの縁起物を身の回りに置く
5位・・・・決まった日に神社仏閣などにお参りに行く

とあります。

でも家族葬と聞いてしまうと葬儀への参列は控えますよね

家族から死を伝えられなければ葬儀には出られない、という風潮が強くなりました

家族葬といわなければ、普通に訃報も入るでしょうし
行きたい人は参列する事ができますね。

費用的にも会葬者の料理や返礼品は頂く香典で十分に間に合います。
*家族葬は安い
*人を呼べば、高くなる
は正しくありません。

葬儀に集まってくれた人をみて
「こんなに故人の死を悼んでくれる人がいる」と知るだけで
遺族はほんのりと愛を感じます。

それが葬儀の大きな意味だと私は思うのです。


こんな話をセミナーでします。

セミナーの終わりにある女性が
「義母の葬儀は、もう年だし家族葬でいい、と思っていたけど
話を聞いて、普通にしらせてもいいな、と思いました」と答えてくれました。

その方はそう話すうちに、涙をこぼされたのです。

普通に訃報を出しても30人しかいない葬儀もあります。
それでも死亡をしらされない葬儀よりずっといいと思いませんか?

故人は家族だけと生きてきたわけではなく
故人と関わりのあった人の気持ちを、家族は知る事が出来ないのです。
家族以外の人と一緒に別れの場を持つ事は
思った以上に大きな価値があります。