柴田典子の終活ブログ「エンディングノート知恵袋」

エンディングデザインコンサルタント柴田典子のブログ。
葬儀に関わらず「賢い老い支度」として終活全般のお話もしています。

私が欲しいエンディングノートを作っちゃえ!

2024年01月03日 | 終活セミナー

仕事柄、企業や行政から「エンディングノートの書き方講座」の講師依頼を受けます。

指定されたエンディングノートをテキストにするのですがどれも違和感があります。

「想い」と「希望」が1冊になり、目的が明確ではないのです。

私が家族なら「本人の意思は何か」を知るための記録が欲しいのです。

それを知ったうえで家族の選択肢があるのだと思います。

「私が欲しいエンディングノートがないのなら作ってしまおう」がアクティブノート(自作のエンディングノート)作成のきっかけでした。

 

一番の違和感は、財産が明かされている項目です。

生前から子供にすべてを明かしてしまっていいものだろうか?と疑問を感じました。

個人的なメッセージも生前から公表すのは気恥しく、また今後お互いの関係が変化する可能性は大いにあり得ます。

私が死んだ時に分からないのが困り事だと考えていたので、死後に見てほしいと別冊に作成しました。

保管場所は自分の部屋でしょう。

 

もう一つの気づきは緊急事態に対応できるページ作りです

救急隊員は搬送に至るまでいろいろな質問をします。

家族への連絡、既往症、処方された薬等、同居の家族でも即答は困難です。

病人が高齢で認知症気味なら更に無理です。

これに適する項目があるエンディングノートもあるのですが、1冊にまとめていたら誰がこのページを見るのでしょうか。

救急隊員が自ら見つけられるようにこれも別冊にと考えました。

保管場所は玄関ドアの近くです。

 

家族が普段から知っておいてほしい項目は、誰もが見られるように居間などに保管すべきです。

介護や葬儀やお墓の話はこれを見てもらえれば意思表示ができます。

葬儀が終わってから見つけても何の役にも立ちません。

 

そしてエンディングノートを書けない方が多いので、目的を明確にするために「書き方がガイドブック」も作成しました。

 

初刊から今のノートができた訳ではありません。

歳を重ねるごとに内容が変わっています。

私自身がエンディングノートを書く年齢に達し、介護や認知症や看取り、葬儀、死後の始末を経験した事や

終活セミナーで皆さんが欲しい情報を探れたことが気づかせてくれたのだと思います。

 

 

 

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