Bro2の暇つぶし

「役に立たない」と思う本こそ買え

気象予報士の森田正光氏の、「役に立たない」と思う本こそ買え、を読了。氏の読んで来た、様々なジャンルの本にからめて、氏の半生、思索の遍歴等を知った。氏は昭和25年生まれ。戦後の日本の歴史と共に生きてきた。長年生きて来れば、色んな本との出会いがあり、様々な経験をする。氏の読書遍歴を知ることで、新たな視点も得られた。氏は陰謀論については色んな本を読んでいて、基本的には否定的な見解を持っている。陰謀論の大家、太田龍氏がその昔左翼運動の著述家で、多くの若者を扇動していたが、結果的には無責任な活動だったというくだりは確かにそうかもなと思う。陰謀論には何でも陰謀に結びつけるという安直な傾向がある事は否定出来ない。しかし、だからと言って陰謀論を100%否定する事の方が危険だ。実際、陰謀論が主張する100の出来事の内に10の真実があるとしたら、陰謀論を否定する事により、10の真実は闇に葬られることになる。この世の全てが陰謀である訳ではないのは当たり前だが、世間で言われている事が全て正しい訳でもない。特定秘密保護法が存在する理由は公に出来ない秘密が存在する事を明白に物語っている。陰謀論を読むに当たっては著者の主張のおかしい点は、きちんと認識しつつ、確かにそうかもなと思える点には胸襟を開いて認めることだと思う。実はこれが、言うは易く行うは難しなのだが。
話が陰謀論に逸れたが、団塊の世代の人たちの読書論や人生遍歴は自分にとって非常に為になる。自分が子供の頃の記憶とオーバーラップする部分があるからだ。
森田氏の、役に立たないと思う本こそ買えという主張は一理あると思う。自分の知らない世界を知る事は、新しい視点を獲得する事に繋がるし、自分が如何に無知な存在だったかを知り、謙虚になれる。自分と異なる見解を持っている人の意見にも耳を傾けようという姿勢が持てる。
一昔前に流行ったトンデモ本の世界シリーズ。世の中のトンデモ本を馬鹿にするスタンスで書かれた本だと思う。実は読んだことがないのだが、科学の新発見の大部分はトンデモと言われるモノに属していたという事実からも、トンデモ科学と言って馬鹿にして否定する立場は真に科学的な立場とは言えないと思う。
糖質制限理論も今は受け入れられつつあるが、日本糖尿病学会からはトンデモ扱いされてきた。しかし、栄養素の代謝について詳しく勉強すれば、糖質制限理論が正しい事は直ぐに分かる。これまでの旧態依然とした古い栄養学に固執する事が、新しい治療法の確立を阻んでいる。
自己の主張は一応置いておいて、他者の主張に謙虚に耳を貸す姿勢が求められる時代が来ている。

コメント一覧

little my
http://yaplog.jp/havehappy/
まさにそうだと思います。
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