♪ジッコ・ワールドの住人たち♪ 某漫画家のあれこれ

某漫画家の日常の一コマ☆プライベート☆旅日記☆が主の備忘録☆

②悔いのない人生

2024-02-16 | パパ あなた ツトムくん 奉行 父 じぃじ フジタ 夫…だった人

今日は 奉行(ぶぎょう:夫:ブログ上の愛称)の誕生日だった日

 

奉行はもう歳を取らないけど

私の方はだんだんおばあちゃんになっていく?

 

それはちょっといやだな

 

でも仕方ないか

毎年少しずつ姉さん女房になってく感じかな

 

 

遺影の写真はすごくいい顔で笑ってる

みんながいい写真だねって誉めてくれた

青空とゴルフ場の風景をバックに 15年くらい前の

まだ会社員時代のもの 当時を知る人には一番奉行らしい顔をしている

 

でも なまじ笑い顔だから よけい辛くなる

 

私はこんなに悲しんでいるのに 

なんで笑ってるの⁉ って 腹が立ってくる

 

今までに喧嘩もしたし ムカつくこともあったし

この野郎!! って頭にきたこともあったはずなのに

いまはもう いいことだけしか思い浮かばない

ムカついたこと いっぱい思い出せたら少しは悲しみが薄らぐのに

そんなことすら懐かしい思い出になってる

 

 

葬儀は家族葬にしてもらった

他の人にまで気を遣ってる心の余裕はなかったから

単なる儀式にもイベントにもしたくなかった

思い出の写真とか展示品とかはなしで

本人が居るんだから それ以外の物は要らない

たくさん頂いた弔電も読み上げはなしにしてもらった

 

葬儀の間は 静かに読経だけが流れてた

とても長い時間 丁寧過ぎるくらいに ひたすら奉行のために

今までにも奉行が懇意にしてきたご住職様だったのですべて

安心してお任せできた

 

家族と親族 そして奉行の『人生の友』だった近しい仲間たちに囲まれて

大好きだった拓郎の歌をみんなで聴きながら奉行は旅立っていきました

 

葬儀が始まるまえも ずっと拓郎の歌を静かに流し続けた

『今日までそして明日から』と『いつか夜の雨が』の2曲

若かった頃二人でドライブする時はいつも車の中で聴いていた

まさか葬儀で流すことになろうとはあの頃は想像もしてなかった

 

 

 

喪主あいさつのあと少しだけ時間をもらって

大好きだった拓郎の歌を そこにいるみんなで奉行と一緒に聴いてもらった

そのあとの出棺の時も 同じ歌で奉行を見送った

 

 

私は 今日まで 生きてみました♪

時には誰かの 力を借りて

時には誰かに しがみついて

私は 今日まで 生きてみました

   

 

私には 私の生き方がある

それは おそらく 自分というものを

知るところから 始まるものでしょう

 

奉行らしい歌だと思う

 

『いつか夜の雨が』は拓郎の歌の中で私が一番好きだった曲だ

いつも車の中で聴きながら 若かりしあの頃は 幹や永遠くんが歌ってるのを

勝手にイメージして聴いていた

でもさすがに葬儀の時は奉行が歌ってるように聴こえた 

 

いつか 夜の雨が 走りはじめたネ♪

過ぎ去るものたちよ そんなに急ぐな

.

きみが吐く息に 呼吸をあわせながら♪ うたいつづける ぼくに

きみが何処へ行くのか 知らせてくれないか

 

ぼくの愛の唄は 子守歌になったろうか つらく長い日々に

ぼくの愛の唄は 慰めになったろうか 色あせやすい日々に

 

 

 

定年後 本が大好きだった奉行は家にいる時は1日の大半を

本を読んで過ごしてた

好きなだけお酒を飲み タバコも吸い 好きな物を好きなだけ食べ

年に数回は”るるぶ”片手に旅行の計画を練り

酔っぱらっては昔に戻って熱く漫画論を語り

友に誘われては飲みに行き ゴルフも好きなだけ行き

(年とともに下手くそさが増していましたが)

 

 

豪快に生きてました 

それが奉行の人生でした 奉行は常々

「オレは 『こんなはずじゃなかった…』って人生だけは送りたくない」

「死ぬときは みんなにありがとうって言って死んでいきたい」

 

よくそう言ってました

 

 

悔いのない人生だったと思います 

あっぱれ!奉行

 

あとはお世話になった皆様へ 奉行からの「ありがとう!」の気持ちを伝える

役割だけが私に残されました

 

 

 

 

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