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(担当S)
昔読んだ何かの本で文豪・夏目漱石が「汽車がなかった頃は”遠い所”に日帰りで仕事に行くなんて事はなかったのに、汽車が出来てからと言うもの”遠い所”にも日帰りで仕事に行く事が多くなり、生活に時間的な余裕がなくなった」と言う趣旨の事を呟いているのを見た事があります。
「」内にある”遠い所”が何処なのか、漱石は具体的な地名を挙げていたのですが、だいぶ昔に読んだ本なので、それが何処だったのかは忘れてしまいました。
漱石が言わんとしている事は、最新技術は確かに便利なものではあるけれど、便利になった分、余計な仕事も生み出してしまっているので、それを本当に便利なものと言っていいのか?と言う疑問であり指摘です。
汽車が日本に現れた最初の頃は、それまでの徒歩による移動くらべて画期的に速く移動できる様になったので「今まで半日も掛かってた所にでも汽車なら一時間でいける。これなら余った時間は遊んでいられるぞ!」とはしゃぐ人も多かったのですが、実際に汽車による移動が一般的になると、一昔前なら仕事の依頼がくるなんて考えてもみなかった遠い所からでも仕事がたくさん舞い込む様になり、かえって時間的余裕がなくなってしまいました。
それでも歩合制の仕事だったら我慢できますが、昔も固定給で働いている人は大勢いましたから、そう言う人は賃金は増えないの仕事だけが増えてしまったので堪ったものではありません。
こう言う状況を鑑みて、漱石は文明の利器を果たして本当に利器と言ってもいいものか?と疑問に感じたわけです。
夏目漱石が生きた明治時代の最新技術は汽車でしたが、明治の汽車に匹敵する(あるいは状況的に似ている)現代の最新技術には何があるでしょうか?
私は携帯電話・スマートフォンが、明治の汽車に匹敵するものではないかと思っています。
携帯電話・スマートフォンが普及してからと言うもの、お風呂に入っていようがトイレで用を足していようが(下品な表現でスンマセン!)電話がなったらすぐに取らないといけなくなりましたが(すぐに電話を取らないと怒り出す人とか結構いますからねぇ…)、昔はそんな事はありませんでした。
固定電話が主流だった頃は、例えば自宅に電話がかかってきたとしても、携帯電話・スマートフォンとは異なり自分が自宅にいなければ電話に出れないわけですから、電話を掛けてきた相手もそう言う可能性をちゃんと考慮に入れて電話を掛けてきてました。
今みたいに「なんで電話にでぇへんのや!」なんて怒り出す人はまずいませんでしたし、電話に出る・出ないがトラブルの元になるような事も当然ありませんでした。
巷で話題になっている、宅急便が再配達を有料にしようと検討している問題も、元を正せば携帯電話・スマートフォンの存在が大きな原因になっているのではないかと思っています。
ご存知の方も多いと思いますが、宅急便の不在票には配達している配達員の携帯電話の番号が記載されていますが、これは当然、お客さんが配達員へ直接電話して再配達の要請ができる事を意味しています。
こう言う配達というのは配達員が自主的に探し出した”効率的な”ルートというのあるのですが、もし一度にあっちこっちから再配達の電話が配達員の元へかかってくると、さっき通った所へまた戻ったりと折角の”効率的な”配達ルートが効率的でもなんでもなくなってしまうので、配達員にはかなりの負荷がかかります。
これも携帯電話・スマートフォンが普及する前なら、再配達の要請をしたい場合でも運送会社に電話するしか方法がなかったので、電話を受けた係りの人に「まだドライバー(配達員)が戻って来てないんですわ。いつ戻ってくるかも、ちょっとわかりませんのでねぇ…」と言われたら、そこで話は終わりでした。
こう言う風に言われたら大抵の場合は「それじゃ明日でいいんで、明日の◯◯時頃にまた配達に来てください」って言って電話を切っていました。しかし今は携帯電話・スマートフォンがあるのでそう言う話の展開にはなりません。恐らく殆どの人が「遅くてもいいから、今日中に持ってきてください」と電話で配達員にお願いしていると思います。
携帯電話・スマートフォンの普及によりそう言うお願いが劇的に増えてしまった結果、配達員の負荷が過大になり過ぎて、ブラック企業が多いといわれる運送会社ですら見るに見かねて再配達の有料化を検討(※1)をしだしたのではないかと、私は勝手に想像しています。
※1、全く別の理由として先日、運送会社の過重労働の未払い給料の問題(結局、未払い給料の支払いで合意)が報道されていましたので、その金策として再配達の有料化を検討しているのではないかとも推測されます。
もし本当にそうだったら、携帯電話・スマートフォンのお陰で再配達のスピードアップが果たされて生活がまた少し便利にはなりましたが、荷物の送料は実質的に値上がりした事になってる訳ですから(※現段階では、再配達の有料化は実施されてません)、これを単純に生活が豊かになったと言っていいのか疑問が残ります。
別に運送会社の配達員でなくても、これと似たような経験は多くの人が仕事や私生活でしているのではないでしょうか。例えば何処かへ出かけようと家や職場を離れたら「悪いけど、今すぐ戻って来て」と電話が掛かってきたり、全然立ち寄るつもりが無かった所から電話が掛かってきて「悪いけど◯◯を今日中に持ってきてくれへんかな」って言われたり、そう言う事は誰でも日常的に経験していると思います。
と、散々、携帯電話・スマートフォンのアカン所だけを抜粋して話を進めてきましたが、マスコミ関係者や芸能人のようなやたらと移動の多い仕事では、いつでも何処でも繋がる携帯電話・スマートフォンの登場によって劇的に仕事がやりやすくなったと言う話も聞くので、そういうプラスの面がある事は素直に認めます。
しかし普通の一般人の場合には便利さよりも、知らず知らずのうちに携帯電話・スマートフォンに振り回されてしまっているケースが結構あるのではないかと思います。
無邪気に「携帯電話(スマートフォン)はいつでも何処でも相手に電話を掛ける事(あるいはSNSの発信)ができるから便利や(ハート)」と喜んでいる人が世の中には大勢いると思いますが、喜んでいる本人が気がついてないだけで携帯電話・スマートフォンのせいで増えてしまった余計な仕事は、きっと沢山あるはずです。
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