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(担当S)
※本記事は2016/12/17に投稿した記事に、修正を加えて再投稿したものです。
世の中の発明品の中には、作っている本人は大真面目でも、端から見ると「……」としか言いようの無い発明品が数限りなくあります。
そこで今回は、そう言った発明品の中でも、特にぶっ飛んだ発明品を、担当Sが独断と偏見で選んで紹介していきたいと思います。
■「これはアカンやろぉ…」思わずドン引きする世界のぶっ飛んだ発明品10選 (10回シリーズ 第8回)
●原子力灯台
残りの2割の人が原子力空母や原子力潜水艦、更にごく一部の人が原子力砕氷艦と回答するかもしれませが、原子力と"灯台"を結びつけて回答する人は、殆どいないと思います。
しかし世界は広いもので、原子力で動く"灯台"と言うのが本当に実在していたことがあります。
大半の人は原子力で動く"灯台"が実在していたと聞かされても、某ポルナレフAAみたいに「あ…ありのまま 今 起こった事を話すぜ~(省略)~もっと恐ろしいものの片鱗を味わったぜ…」状態になってしまうのではないでしょうか?
そもそも原子力と"灯台"と言う二つの言葉が、常人の頭の中で結びつくことは普通はありえません。
この誰の目から見ても奇妙で常軌を逸脱した原子力で動く"灯台"ですが、名前を「アニワ・ロック灯台」といい、元々はありふれた灯台だったものを旧ソ連の手によって原子力灯台へと魔改造されたものなのです。
旧ソ連と言う国は、かなり原子力と言うものが好きな国だったみたいで、このシリーズの第1回目でも旧ソ連の宇宙原子炉を取り上げましたけど、どうも旧ソ連の技術者は「困難な技術的な問題に直面しても、最後は原子力を使えば何とかなるねん」と、最後の切り札的に原子力の事を捉えていた節があります。
そういえば世界的に見ても非常に珍しい、原子力を動力とする砕氷船「アルクティカ」を作った国も旧ソ連でしたよね…
この、世にも珍しい原子力灯台である「アニワ・ロック灯台」の所在地についてですが、ネットでは北極圏に存在していると紹介されている事が殆どですけど、それは間違いです。
なんと日本の近所じゃないですか。
しかも「アニワ・ロック灯台」は戦前に建てられているので、作ったのは当然、日本人です。
作られた当時は「留多加灯台」と言う、思いっきり日本的な名前がついていました。
「政治色ゼロ」を掲げている当ブログですから、領土的な問題に深く首を突っ込みませんが、それでも南樺太が辿った歴史的経緯を平たく言うと、戦後のドサクサに紛れて旧ソ連のスターリンおじさんに盗まれてしまった土地だとは言えると思います。
旧ソ連が南樺太を実効支配した後の、この地域の扱い方と言うのがかなり投げやりで、入植させたロシア人達に対して「政府は面倒を見るつもりはないんで、後はお前達が勝手に考えてやってや(ハート)」と遠回しに言いのけるような有様でした。
そう言われた方の樺太に住むロシア人達は当然、面白いと思うはずがなく、ソ連末期にはこんなジョークが流行りました。
「サハリン(樺太)が幸せになる為には如何にすればいいのか?唯一考えられる方法については次の通りである。
(1)ソ連からの独立を宣言する。
(2)独立したらすぐに日本に宣戦布告して、すぐに降伏する。
(3)そうすればサハリン(樺太)は日本領になって、みんなハッピーさ!」
このジョークは「日本は経済的に豊かで人道的な国だから、日本領になったらきっと俺たちの面倒を見てくれるさ!」と言う前提があって初めて成立するジョークですが、樺太に住む当時のロシア人達のソ連中央政府へ対する、根深い不信感を窺わせるエピソードにもなっています。
そう言えば自国の政府が作る工業製品の品質があまりにも低いので、工業製品のマニュアルの最初には必ず「(1)祖国の技術力を信じよ (2)性能に疑問を感じた時は必ず(1)を読め」と言う文章が書かれているとジョークを飛ばしていたもの旧ソ連の人たちでしたよね…ソ連の中央政府って外国からだけじゃなく誰からも信頼されていなかったんですね…
そんな有様でしたからソ連時代の樺太はインフラ整備などが余り進まず、ソ連国内でもかなり遅れた地域でした。
一向にインフラ整備は進まなくても、そんな事はお構いなしに樺太近海は多数の船舶が行き来してましたから、灯台などの整備はちゃんと行わないと危険な状態でした。
そこで旧ソ連のエライ人が目を付けたのが、戦前に日本人が残してくれた灯台の数々です。
あんまりおカネをかけたくないので、これらの灯台を適当に手直しして再利用する事にしました。
しかし旧「留多加灯台」こと「アニワ・ロック灯台」は、すぐ真横が断崖絶壁な為に人が容易に近づく事が出来ず、その上、灯台の建物自体も険しい岩礁の上に建っており、しかも電気も何もない土地に灯台が存在していたことから、維持管理には多大の労力とコストがかかるのは誰の目から見ても明らかでした。
現在ほど技術が発達していなかった昔の灯台には、必ず「灯台守」と呼ばれる灯台内で寝泊まりして常駐している人がいたのですが、余計な人件費をケチりたかった旧ソ連のエライ人は、当時としては先進的だった自動化の技術を灯台に導入する事にします。
これで「灯台守」を常住させる必要がなくなったので、余計な人件費をケチる事については一応、目処がつきましたが、最大の問題は電気をどうするかでした。
「アニワ・ロック灯台」は電気が通って無い土地に建っていたので、電力は重油を燃料とした自家発電装置で賄っていました。
そのため必ず誰かが定期的に灯台の自家発電装置へ燃料を補給する必要がありましたが、これだとせっかく灯台を自動化したのに、その意味が半減します。
かと言って、外から電力を引っ張ってこようにも、元々インフラ整備を真面目にやるつもりなんてありませんでしたから送電網などが近くに存在するはずがなく、電力に関しては自給自足するしかありませんでした。
そこで旧ソ連のエライ人は、ある素敵(?)なアイデアを思いつきます。
「原子力電池で電力を確保したらええんとちゃう?」
原子力電池とは、プルトニウムなどの放射性物質が発する崩壊熱を利用して超長時間、電気を生み出す事が出来る電池の事です。
一般的な原子力発電とは異なり放射性物質が臨界に達することは無いので、爆発などの危険はありませんが、その代り生み出される電力は一般的な原子力発電と比べるとかなり落ちます。
それでも灯台一つ分の電力を賄う程度なら、原子力電池でも十分に事足ります。
このアイデアは速やかに実行され、「アニワ・ロック灯台」は世にも珍しい原子力灯台へと生まれ変わります。
灯台に導入された自動装置も上手く機能し、たまに行われる定期メンテナンスの時を除けば、無人の灯台として海の安全を守り続けました。
しかしこれはソ連が崩壊するまでの話です。
ソ連が崩壊してロシアになると財政上の理由から、たまに行われる定期メンテナンスすら行われなくなり、「アニワ・ロック灯台」は廃墟への道を真っ直ぐに突き進む事になります。
日本人とロシア人では原子力に対する感性が全く違うのか、「アニワ・ロック灯台」が廃墟になった現在でも設置された原子力電池は回収される事なく、そのまま放置されています。
適切な管理の元で運用されれば原子力電池は危険が少ない動力源ですが、管理が杜撰だと原子力電池内の容器が腐食し放射性物質が外に漏れ出す恐れがあります。そして、どうやら「アニワ・ロック灯台」では放射性物質が漏れ出してしまっているようなのです。
その為、現在の「アニワ・ロック灯台」はロシア政府から勝手に建物内に入らないように注意が喚起されています。
しかし世界中の廃墟マニアにとっては、世界でも希少な原子力灯台と言う話題性と、日本から近いと言う地の利から、格好の巡礼スポットになっています。
世の中には色んなもの好きがいますけど、廃墟マニアほど変わった人達はいないと思います。
放射能汚染の危険がある所に、自ら進んで訪れるんですから。
でも、その行動力の高さだけは、少し羨ましいと思いますけど…
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[gooブログ]【なんじゃこりゃ?】世界の大失敗発明品10選【理解できん!】 第8回(10回シリーズ)
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自らの文章力、コンテンツ力で勝負出来ない人間の、人を呼び込む努力は大変ですね。頑張って下さい笑