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大怪獣オチラ 対 宇宙怪獣モヘラ  弐

2007年11月18日 | オチラ 対 モヘラ(全27話完結)
 大統領は「新年一月一日、ニューヨーク市に隕石が衝突する可能性がある。市及び近隣の者は速やかに避難するように」と非常事態宣言を発令した。
 この発表後、各国メディアが調査を始め、隕石ではなく小型の彗星である事、軌道を変えた事、さらに、彗星ではなく生命体である事などが矢継ぎ早に報道された。また、この情報をロシアも把握していた事も判明し、二大大国の横暴と非難された。
 大統領の発表に、新年の祝いに国内はもとより各国から人々が集っていたニューヨーク市は混乱に陥った。
 軍や警察、州兵が人々の避難を援助したが、とても足りなかった。
 指示に従わず勝手な行動を取り始める者も続出し、業を煮やした警官の一部が発砲し数十人の死傷者を出した。その犠牲者の大半がスラム住民であった事から、スラム住民による暴動が起こり、避難作業に支障を来たした。
 そのため、軍が武力を持って鎮圧に当たり、さながら市街戦の情況を呈した。
 大統領は各国に援軍の要請をした。しかし、「これはアメリカ国内の問題であり、また、明らかな危機的状況の中に我が国民を派遣するわけには行かない」との理由で拒否が続いた。
 唯一、日本の自衛隊が応じたものの、到着に三日以上かかることが判明し、世界の笑いものとなってしまった。
 小型彗星は驚いたことにかなりの減速をし始めた。原因は特定できなかった。しかし、大気圏への突入に変わりが無かった。
 次第に大気圏に近付く姿が確認され、赤く燃え上がる様が見て取れた。

 次回「大怪獣オチラ 対 宇宙怪獣モヘラ 参」の展開を待て! 



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