お話

日々思いついた「お話」を思いついたまま書く

ブラック・ジョーク『名医ハリー・22』

2009年06月08日 | 名医ハリー(ショートショート)
106
「アリス先生、いつになったら点滴が外せるんでしょうか?」
「そうねぇ・・・ カルテによれば、あと五日って所ですわね」
「じゃあ、その頃に退院できるんですね!」
「ええ、点滴で十分に稼がせてもらいましたから」


107
「ねえ。あのアリス先生の患者さん、どうしたの? 両腕に点滴されているけど・・・」
「ああ、あれ? あれは点滴していない方の手でアリス先生のお尻を触ったから、お仕置きなのよ」


108
「ねえ、看護師のお姉さん。点滴って初めてなんだけど、痛いの?」
「大人になってからする男の人の点滴の方が痛いと思うわよ、メイベルちゃん・・・」


109
「どうしたんです? こんなに看護師さんたちが集まって、きゃいきゃい騒いで」
「なんでも、これから点滴をする患者さんの血管が、何年に一度の良い血管とかで、ああして見物に来ているんですよ」


110
「ハリー先生、いつになったら点滴が外せるんでしょうか?」
「そうですねぇ・・・ カルテによれば、あと五日って所ですね」
「じゃあ、その頃に退院できるんですね!」
「ええ、病院を出られると思いますよ。黒い車のお迎え付きで・・・」





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