皆さんこんにちは。いかがお過ごしでいらっしゃいますか。
本日、無事に二学期の終業式を迎えることができました。今学期、そしてこの一年もまた大変お世話になり、心より感謝申し上げます。ありがとうございました。
そんな今日は、恒例の「真人幼稚園の先生が選ぶ絵本・12月の絵本」を発表いたします。冬こそ読書! 冬こそ絵本! ということで、それぞれのブックレビューを参考にしていただき、この冬はお子さんと素敵な絵本を探しにぜひ書店や図書館へ足を運んでみてはいかがでしょう。
そして先日行われた「お餅つき会」と、本日の終業式に園へやって来たサンタさんの様子をデジブックにまとめてみました。どうぞお時間のある時にご覧ください。
≪真人幼稚園の先生たちが選んだ絵本・12月の絵本≫
『パパとママのたからもの』
サム・マクブラットニ 文 アニタ・ジェラーム 絵 小川仁央 訳 評論社
(佐藤美樹先生のブックレビュー)
3匹のこぐまたちのパパとママは、寝る時にいつも「おやすみ、せかいでいちばんかわいいこぐまたち!」と言ってくれます。でもある日、こぐまたちは知りたくなりました。「パパとママはぼくたちのなかでだれがいちばんすきなの? みんながいちばんになれないもの」 誰もがきっと自分の大切な人のことを思い浮かべながらページをめくり、最後には自分のことも大切に思える一冊です。読み終わった後、皆さんも優しく温かな気持ちを味わって頂きたいです。
『べんとうべんたろう』 中川ひろたか 文 酒井絹恵 絵 偕成社
(佐々木雅代先生のブックレビュー)
主人公のべんたろうは弁当男子。大好きなエリーゼちゃんのためにお弁当を作ります。“べんとうべんたろう”この名前、誰かに似ていると思いませんか?実はベートーベンなのです。お話の中にはベートーベンに関連しただじゃれがいくつか盛り込まれていて、クスッと笑えます。“ダダダダーン”とテンポ良く進んでいくうちに、お弁当が出来上がっていくので、ベートーベンを知っている人も知らない人も楽しめるお話です。何と言っても最後のオチが決め手です。みなさんもどうぞ召し上がれ!!
『おかあちゃんがつくったる』 長谷川義史 作 講談社
(鎌田千秋先生のブックレビュー)
一家の大黒柱となった“おかあちゃん”。おかあちゃんはミシンで何でも作ってくれます。「ジーパン」に「体操服」に「カバン」など・・・。何でも作れるおかあちゃんのミシンでも作れないものがありました。さて、困ったおかあちゃんのとっておきの秘策とは・・・?ちょっぴり懐かしい昭和時代の風景と家族の様子があたたかく伝わってくる一冊です。
『しりとりのだいすきなおうさま』
中村翔子 作 はたこうしろう 絵 すずき出版
(渡邉亜希子先生のブックレビュー)
何でもしりとりに並んでいないと気がすまない性格のおうさまは、もちろん食事のメニューの順番もしりとり!! そのため、いつもコックは大忙し!! あるときコックはしりとりでおうさまに仕返しします。さて、どうやって仕返ししたのでしょう?! 表紙からしりとりづくしの絵本で楽しめますし、きっとみんなしりとりがより好きになるでしょう!! ぜひご覧ください。
『あかちゃん社長がやってきた』
マーラ・フレイジー 作 もとしたいづみ 訳 講談社
(高橋沙季先生のブックレビュー)
「あかちゃん=社長」、私は「平社員・・・」確かに納得です。社長の命令は絶対です!!しかも訳のわからない言葉で。だいたい真夜中に・・・。
育児ストレスで爆発しそうなお母さん!その大変さは私には計り知れませんが、ぜひこの本を読んでみてください。ちょっと笑って、たくさん共感できるでしょう。ホッと肩の力を抜いてみませんか?
『どこいったん』
ジョン・クラッセン 作 長谷川義史 訳 クレヨンハウス
(堀川紗楽先生のブックレビュー)
「ぼくのぼうし どこいったん」くまさんの大事な帽子がなくなってしまいました。いろんな動物たちに聞いてまわりますが・・・。はたして帽子は見つかるのでしょうか?
海外のお話を『いいからいいから』などの作品を書いている長谷川義史さんが翻訳したこの話。ハッピーエンド・・・?とは言えないなんだかドキドキした終わり方、登場人物の言葉が大阪弁だったりと一味違った不思議な翻訳絵本です。普段聞きなれない言葉に子どもたちも興味を持ってくれると思います。ぜひご覧になってください。
『バナナンばあば』 林 木林 作 西村敏雄 絵 佼成出版社
(岡部望美先生のブックレビュー)
バナナのおばあちゃん3姉妹のお話です。仲良しなはずなのにちょっとしたことがきっかけでケンカをしバラバラに・・・。その後の旅も注目です! だじゃれが盛りだくさんで読んでいると思わずプッと笑ってしまうユニークな絵本です。ぜひ読んでみてください。
『サンタさんありがとう! からっぽのくつした』
リチャード・カーティス作 レベッカ・コップ絵 木原悦子訳 世界文化社
(吉田ひろこ先生のブックレビュー)
双子のサムとリチャードは性格が正反対の姉妹。優等生のサムに比べ、いつもいたずらばかりのリチャードに、サンタさんはプレゼント渡しませんでした。しかしあわてん坊のサンタさんは間違えてサムの靴下をからっぽにしてしまったからさあ大変!!からっぽの靴下は一体どうなってしまうのでしょう? チャードの優しい気持ちが心温まる一冊です。
『えんそくごいっしょに』
小竹守道子 作 ひだきょうこ 絵 アリス館
(立川紗織先生のブックレビュー)
「ひゃっほー!おひるはおおきなおおきなおにぎりだぞ」とウキウキで遠足に出かけるのはどろぼうたち。ところがばったり刑事さんに出会ってしまいます。さあ大変、どろぼうたちの遠足はどうなってしまうのでしょう! リル満点の遠足のはじまりです。どろぼうと刑事さんの掛け合いを楽しみながらユニークなキャラクター一人ひとりにも注目してみてください。
『もっとおおきなたいほうを』 二見正直 作 福音館書店
(長谷川繭子先生のブックレビュー)
あるところに王様がいました。先祖代々伝わる大砲を持っていましたが、一度も撃ったことがありません。そこへキツネがやってきて、王様のお気に入りのピンクの川魚を食べたから、さあ大変! 王様は大砲を撃ってしまいます。
しかし! 大満足の王様の前に、再びキツネが現れます。大きさ、派手さ、面白さで競い合う王様とキツネから目が離せないお話です。
『あんなになかよしだったのに』
かさいまり 作 ひさかたチャイルド
(原 亜里沙先生のブックレビュー)
こぐまのだいとちいは、大の仲良し。毎日一緒に遊んでいます。ちいのことが大好きなだいですが、つい口から出るのは思ってもいないような言葉。そんな言葉がちいを怒らせてしまいます。「何でちいは怒ってしまったのかな?」、「どんな気持ちだったのかな?」と物語に入り込んで友達の気持ちを考えることのできる一冊です。ぜひ読んでみてください。
『おばけいちねんぶん』 星川遙 作 長野ヒデ子 絵 小学館
(三冨奈津美先生のブックレビュー)
子どもたちが大好きな「おばけ」。そんな「おばけがいちねんぶん!?」というタイトルに興味を持ち、書店で手に取りました。
クイズの景品としてひと月ずつ色々なおばけが自分の家にやってきたらどんなにドキドキ、ワクワク、ゾクゾクするでしょう。色々なおばけが登場するので、見ているだけで楽しくなります。また最後におばけずかんもついていて、読むとおばけの新たな面も発見できるので、私のおすすめの一冊です。
『新世界へ』 あべ弘士 作 偕成社
(園長のブックレビュー)
絵本は絵である。優れた絵本は絵を見ているだけで、そのストーリーを想像することができる。優れた絵本の絵には、言葉よりもっと雄弁に、物語を物語る力があるのだ。
荒々しい北極海を渡るカオジロガンの親子。その彼らの目を通して、雄大で厳しい自然の息づかいが、大胆にして精緻、単純にして力強い線と色彩で描かれた、あべ弘士さんの最新作。さあ、渡り鳥たちと共に飛び立とう、新しい世界へ!
デジブック 『12月の子どもたち』