2004年度執筆作品
・新宿クレッシェンド
・でっぱり
・打突
・フェイク
・歯車一章 ゴッホ
・歯車二章 出川
・とれいん
全7作品
2004年1月18日……
歌舞伎町のとあるビルの地下一階の事務所で、俺はいきなり小説を書き始めた
裏稼業の内容をすべて出すと、商売の邪魔や悪影響になる
なので内容をかなり抑えないと駄目だと判断し、歌舞伎町を分かり易く説明するための小説を書こうと思った
『新宿クレッシェンド』を十八日間で書き終わると、少し休んでから『でっぱり』を十五日間で仕上げる
インク代だけで月に11万円掛け、自分で何度も作品を印刷した
ようやく本の形になると、知り合いや近所へ配り歩く
まだインターネットをしていない時代なので、自分で直接一人一人に手渡すという今思えばとんでもない事を普通にしていた
当時、小説を書けば何とかなると安易に考えていた俺は、集英社へ電話をして「岩上と言う者だが、小説を書いてみた。良かったらそちらで使ってもらっても構わないが」と、今思えば馬鹿な電話をした
「忙しいのでふざけないで下さい」とガチャ切りされて終わったが……
二作品を仕上げた俺は、自分のプロレスに対する想いを作品にするべく『打突』を書き始めた
これは俺のリアルな現役時代の話であるが、クレッシェンド第三弾として執筆していた為、途中で赤崎や勝男と絡ませてしまう
それによって中途半端な内容になり、お蔵入りに……
続く第四弾『フェイク』も赤崎が主人公であるが、もう一人の主人公:光太郎を登場させる
しかし新宿歌舞伎町が舞台というより、二人の過去をメインに書いてしまった為、これもお蔵入り作品に……
そんな時期、面白い話を書いてみようと始めたのが『歯車』シリーズ
当時ヤングジャンプに電話をして、「俺の作品を読んでくれ」と言うと、一人の編集が根負けし、「では見ましょう。但し原稿用紙50枚までですよ」と言われる
俺はクレッシェンドを50枚にするのは無理だと判断し、『歯車一章 ゴッホ』を50枚以内に削り、エピソード一つ分だけ送った
しかしこんなものが認められる訳じゃなく、編集から「小説の賞へ出して下さい」と言われる
自分の作品を世に出すのは難しいと思い、しばらく執筆するのをやめた
この年の8月から始まった歌舞伎町浄化作戦
9月の誕生日の翌日に俺はパクられ、留置所へ行く
出所した俺は、新しい裏稼業の仕事を始め、年末になり『打突』主人公の神威で『とれいん』を書き始める途中、2005年に入る
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