吹く風ネット

過去へのメッセージ

 この間の休み、十数年前にフジテレビ系列でやっていた『プロポーズ大作戦』というドラマを見た。
 その昔「やすし・きよし」がやっていた、視聴者参加型のバラエティ番組ではない。山下智久・長澤まさみ主演のドラマで、他の男と結婚する同級生を、タイムスリップして現状を変え、取り戻そうという内容だ。

 このドラマとか、映画『地下鉄(メトロ)に乗って』だとか、ぼくはこういったタイムスリップ物が好きだ。すごく夢やロマンを感じるのだ。
 もちろん「もし自分がそうなったら…」なんてことを考えているわけだが、最近はちょっと違うことを考えるようになった。

 それ系の本などを読むと、時々タイムスリップした人の話が載っている。そういう人は、おそらくそれを可能にする能力を持っているのだろうが、実際に過去(未来)という時空が存在するからこそ、その能力を発揮できるのだ。だとしたら、そういう能力がなくとも、何らかの形で連絡が取り合えるのではないか?

 そういえば、何かの折に、それとなく暗示を受けることがある。例えば、試験などで正解が浮かんで見えたり、道に迷った時に「この道は行くな」という声が聞こえたり―。
 こういうのは神の啓示だとか、仏の霊験だとかで片付けられているが、本当は未来の自分がメッセージを送っているのではないだろうか。神や仏を信じない人にとっては、そちらの方が自然である。

 ということで、今日から過去の自分にメッセージを送ってみようと思っている。
 まず手始めに1981年1月の自分に、
「X社に就職するのはやめたほうがいい。ろくなことがないぞ」
 というメッセージを送ってみることにする。幻聴と思うかもしれないから、何か未来を暗示するようなキーワードをつけて。
 ある日、目が覚めたら、現状が変わっているかもしれない。

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