吹く風ネット

徳を積む

2003年2月14日の日記です。

 JRで通勤していた頃、駅前で宗教の勧誘をしている人をよく見かけた。
 ぼくも何度か声をかけられたことがある。
「あなたの幸せと健康と祈らせて下さい」
 見るからに胡散臭い男で、目は完全にイッていた。
「ぼくは幸せで健康です」
 そう言っていつも断っていた。

 ある時、
「私がお祈りすると、観音様の三大パワーであなたは幸せになります」
 と言って来る人がいた。
 ぼくが意地悪く
「三大パワーって何ですか? 観音経にはそんなことは書いてないけど、何のお経にそういうことを書いてましたか? ぜひ読んでみたい」
 と言うと、その人は相手が悪いと思ったか、
「失礼しました」
 と言い、クルッと背中を向け別の場所に移動した。

 伯母にもそういう経験があるという。
 ぼくの時と同じように、観音様の三大パワーを説き、「あなたの幸せと健康を祈らせて下さい」と言ったという。
 それを聞いて伯母は
「へえ、観音様ですか。それはありがたい。どうぞお祈り下さいませ」
 と言った。
 すると、その人は手を伯母の額の上にかざした。約5分。
 その間、伯母は何をやっていたかというと、その手をかざした人に手を合わせ、「マーカーハンニャーハーラー…」と般若心経を唱えていたのだという。
 伯母を相手にした人は戸惑っただろう。まさかこんな状況になるとは思ってもいなかったはずだ。しかし、祈り始めたからには止めるわけもいかず……。
 その状況を想像しただけでもおかしいものがある。

 それも新興宗教の一つらしい。そうすることで、その人は功徳を積むのだという。
 しかし、知らない人から突然声をかけられるというのは、気味が悪いものだ。はっきり言って迷惑である。そういう迷惑を実践して、何の功徳が積めるというのだろうか。迷惑に迷惑を重ねるだけの話じゃないか。

 まあ、憲法で信教の自由が保証されていることだし、別にどんな宗教をやっているからといって文句を言うつもりはない。「どうぞ、御勝手に」である。しかしぼくには関わらないで欲しい。

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