ぼくがドローンという未来映像を垣間見た年でした。ある女子の夢を見たんです。その子が家で寝ているぼくの手を引っ張り、外に連れ出そうとする夢でした。
「誰だこいつ?」と思って、顔を見てみると、初めて見る顔なんですね。その笑顔がえらく輝いていて、ぼくは一目惚れしてしまいました。それからずっとその顔がぼくの中から離れませんでした。
数ヶ月後、高校に入学した日のことでした。同じクラスにその顔がいたんです。夢と同じように笑顔が輝いていましたね。
その人と出逢ったことで、ぼくはその人に向けて、それまで作ったことのなかった詩や歌を作るようになり、将来こういう場所でそれらの作品を発表することになるのですが、手を引っ張り外に連れ出そうとした夢は、そのことを暗示していたのだと思います。
きっとあの時の夢も、未来を垣間見るような夢だったんでしょうね。
その人と出会ってから、色々な歌や詩を書いてきたのですが、その一つ『湖上』(インストゥルメント)です。中原中也の『湖上」という詩につけた曲で、noteやXで名刺代わりに使っています。