仁和寺の本坊の中をゆっくり散策させて頂いています。
霊明殿の左手にある閼伽棚(あかだな)。 お供物や花などをセットする棚。
閼伽(あか)とは御仏前に供えられるお水の意味です。 それが長じて供物を指すようになったのかと思います。
黒書院から渡廊を進み、丁寧に磨かれた板を踏みながら数段の階段の上にある霊明殿。
中には須弥壇(ご本尊・薬師如来)と今までのご門跡(住職)のお位牌があります。
正面には菊の紋の幕が掛かり、鳥羽伏見の戦いで掲げられたという御旗のコピーだと言われています。
明治時代に建てられたという比較的新しい建造物です。
天井は格天井。殿の内部は四方に織りの布が垂れていたり、金属の飾りがかかっていたりします。
霊明殿から宸殿を臨みます。 入母屋造りの建物は檜皮葺。
本坊表門を出るとまだ強い日差しが残っています。
勅使門を左手に、中門の石段を登ると正面に入母屋造りの金堂(国宝)が静かに待っています。
お寺の建物は瓦葺きと私に教えてくれたのはどの方だっただろう?
正面の柱の間は半蔀戸・妻戸・他は組高欄付き縁で巡らされています。
この亀に乗ったおじいちゃまは黄石公(こうせきこう)という仙人さん。
3~4000年に1度しか水の上に顔を出さない亀を彼は3~4回も見たと言われていて、そのため永遠の象徴なのだそうです。
兵法の祖として仰がれた彼は兵法書『三略』が有名で、手に持っている書物はソレかしら?
仁和寺の伽藍の守護を任されている九所明神。 九体の明神様を祀っていることから九所明神。
朱が剥げてしまった三間社流造りが少し悲しい気持ちになります。
重文の五重塔。
高さは36.18m。須弥壇に大日如来・五智如来・無量寿如来・天鼓雷音・宝幢如来宝・開敷華王如来が描かれているそうです。
五重塔の尾垂木の上で隅木を支える邪鬼。小さい体で頑張っている健気さが好き♪
ココにも桜の名所らしい証拠があります。
仁王門の中の天が踏みつけている邪鬼。 仏法を犯す邪神として懲らしめられ、あえて?なのか、わざと?かもしれない苦悶の表情をしています。
仏教の教えが含まれている表情でしょうから、私は同情しちゃいけないのです。 きっと。
「僕の初恋をキミに捧ぐ」に出てくるクローバーのお守り繋がりで、この漫画の色紙がありました。
私はまだこれを読んでいないのですが、ドラマや映画にもなっているのでご存知の方は多いと思います。
このように漫画に出てくることがキッカケでも日本の文化に親しむ機会が増えれば良いと考えています。
新幹線の時間もあるのでそろそろ駅に戻ろうかな? バスは何時だろう?