団塊の世代の世間話

60年を生きてきた思いを綴った「ゼロマイナス1 団塊の世代の世間話」を上梓し、その延長でブログを発信。

ハクビシンに出会った

2009-05-10 19:23:28 | Weblog
 葛飾のど真ん中である。自転車に乗ってスーパーの帰りがけに、なんの変哲もない工場ビルの前庭をなにかが駆け抜けた。
 ネコか、というほどに柔らかい体の動きだったが、どこか違う。なんだろう、と自転車を止めて、その動物が入っていったビルの横の細い路をのぞくと、こちらをなにかが見ている。
 た、タヌキか、と思った途端に、また奥に入っていった。自転車で横の方に回りこんで、イヌを散歩させている人に聞いた。「この辺でタヌキを飼っている人、いますか」「さあ、昔から住んでいるけど聞いたことないなあ」
 とやりとりしていると、その動物が路地を横切った。「あれあれ」と指差し、あとを追ったが、こんどは住宅の裏に入り込んだ。
 キャッチボールをしていた親子も見に来て、のぞき込んで発見。「いたいた」と、ちょっとした騒ぎになった。
 そこに、自転車で通りかかった老人が「あれはハクビシンですよ、千葉の市川の方にも出没しますが、獰猛でねえ」と解説してくれた。
 ハクビシン、なるほど、顔に白い線が走っていた。ネコよりちょっと体が大きく、動きも早い。ただ毛並みがきれいで、とても野生とは思えない。やはり近所のペットが逃げたのだろうか、と思い、帰ってネットで調べてみた。
 いろいろと解説が載っていたが、なんと駆除業者のコマーシャルもあった。農家などでは作物を荒らすのだろうか。たぶん江戸川辺りに生息しているハクビシンが、都会に紛れ込んできたのだろう。早く自然の中に帰ってほしいものだが、いずれ誰かに発見され、追い詰められ、どうなってしまうのか心配でもあるが、野生動物に人間が関わりあうものではない。
 それにしても、都会のど真ん中で、タヌキらしきものに出会うとは、吉兆、どちらなのだろうか。まあ、そんなことは信じる方ではないが、真夏ほどに熱い五月の午後の幻のようであった。

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