団塊の世代の世間話

60年を生きてきた思いを綴った「ゼロマイナス1 団塊の世代の世間話」を上梓し、その延長でブログを発信。

値段は安いがいいに決まっている

2013-04-11 14:52:16 | Weblog
 アベノミクスの効果で、円安、株高になって、なんとなく景気が良くなってきているような気がする。実際、輸出企業は円安で為替差益が発生し、決算上はいい数字になるだろうし、株高で株で儲ける人が多くなっているのだろう。
 円安は、これまで円高だったのだから、これはこれまでの損を取り返しているようなもので、株も株安がずって続いていたから、ここで損をカバーしよう、ということだろう。だから、かなりこの状態が続かないと、本当に儲かるまではいかないのが実情だ。
 問題は、我々の生活がどうなるか、ということだが、やはり物価高は困りものである。インフレ・ターゲットなどと囃し立てているが、そんなトリックみたいなことができるのかどうか保証の限りではない。
 そもそも円高が続いたのだから、なんで円安に一転したら、すぐに値上げが相次ぐのかよく分からない。円高でこれも儲けていたろうから、円高値下げにでもなっていたのか。そんな説明はどこにもない。
 どこかの評論家がいっていたが、デフレがなぜ続いたのかは、デフレが快適だからだそうだ。やっぱりモノの値段は安いほうがいいもんだ。待遇格差は別にしても、給料が上がる上がらない、というのは、本人の努力もあるもので、給料以上にモノの値段が安いほうがいいと思う。
 私もデフレというひと括りのものいいではなく、やはりモノの値段は安いほうがいい。当たり前である。モノの値段が上がるというのは、単に単価がアップするだけでなく、企業が努力しなくなる面もある。黙っていても、高い価格で通用するようになれば、そのまま売ろうとするだろう。
 ところがデフレだと、少しでも高く売りたいから、いろいろと工夫を凝らす。そこに汗と知恵が生まれる。決して悪いことではない。だからデフレの間に、きっと企業は体質的に強くなっていったのではないだろう。
 ただそれも限界があって、そろそろ黙っていても売れる時代になってほしい、というのが本音になるだろう。まあ、デフレとかインフレとかは別に、景気はいい悪いではなく、小さい変動幅で安定的な状態が理想だろうし、モノの値段もあまり変動がないほうが暮らしやすいだろう。そういうコントロールを最優先にしてほしいものだ。
 それ以上に、現在の状況を打破するような新しい成長の具体的なビジョンを打ち出し、少しでもそこに向かって進む、という形を明確にしてほしいものだ。それがあれば、いまを国民は辛抱できるだろう。
 最近、メタンハイドレート、オーランチオキトリウムなどの新しいエネルギーが期待できるニュースが多くなっている。日本も新しい時代になりつつあるのだが、それを少しでも早く実現してほしい、というのが国民の願いだろう。
 
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