白老の自然情報

☆北海道にある白老町の自然情報を写真でお届けします。&私の”知る楽しみ”にお付合い下さい。☆

ヤマジノホトギス(山路の杜鵑草)が開花

2018-08-20 17:53:32 | 植物(草本)の観察

萩の里自然公園で、ヤマジノホトギス(山路の杜鵑草)が開花しました。

マジノホトギスは、植物愛好家には人気のある植物です。

名前の由来は花弁の紫色の斑点がホトトギスの胸の模様に似ているからだそうです。

昨年末に鹿除け網を設置したので、花を見る事ができます。

この花は上から順に開花するようです。下の方に蕾がまだあるので、もう少し楽しめそうです。場所は管理人さんにお訊ね下さい。

蕾をつけていない株を含めると10株ほどあるようです。

ヤマジノホトトギス(山路の不如帰)ユリ科 

https://blog.goo.ne.jp/shiroikumo_2004/e/8e911ce41f79599f6ccb5c6a7c4e52c7






 

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萩の里自然公園の野良ゴボウ(牛蒡)の駆除実験

2018-08-16 16:32:07 | 植物(草本)の観察

萩の里自然公園に、ゴボウ(牛蒡)が現れた事は2015/08/27 

ゴボウ(牛蒡)キク科 萩の里自然公園の野良ゴボウ ↓ に書いた。

https://blog.goo.ne.jp/shiroikumo_2004/e/e18c5a3029385eb5d579802be8e1e4e9

場所は№5炭窯跡の前。(皆伐更新実験にも二株)2015年は、同じ場所に4株だけであった。珍客だと思い紹介しただけで忘れていた。

ところが、ゴボウ大量繁殖…原始林 迫る外来植物(読売新聞 2016/06/12)

「札幌の円山公園でゴボウが大量に繁殖している。植生を乱す恐れがあるため、市民団体が駆除に追われている。畑で栽培されたものが拡散したとみられる。ゴボウは外来植物で、生命力が旺盛。根絶への道のりは険しく、隣接する国の天然記念物「円山原始林」への侵入も懸念されている。」というのだ。

萩の里では大勢のボランティアなど無理なので、一人でも何とかできないものかと、改めて、梅沢俊さんの「新北海道の花」で調べると「2年草」となっている。

もし「2年草」であれば、2年目に花を咲かせればその株は終りのはずだ。

ただ、花を咲かせると毛の付いた多量の種を作ってしまう。

根の養分を使い花の茎を上げて、開花しようとするタイミングで地上部を刈取れば、その根も枯れるし、新たな種も作らず駆除できるのではと考えた。

2017年秋、花を付ける為に茎を上げた3株と1年目と思われるゴボウが多く増殖していた。

早速2017年8月21日 開花寸前の3株を刈取った。

(1年目の株はそのまま残した)↑

翌年、2018年5月14日 標をしておいた所を確認すると、予想どおり3株すべて「枯死」していた。

 

ところが周囲には、今年発芽したと思われるゴボウが多数生えているではないか。

 

何故だろう?

さらに調べると、ゴボウは自家受粉で種子を作ることがわかった。

刈取った時期が開花寸前だった事、刈取ったものをその場に放置したことにより、茎の栄養を使い自家受粉で種子が出来てしまった事が考えられる。

今年2018年は少し早く7月27日 昨年同様に茎を上げた10株を刈取り、刈取った茎や枝から全ての「蕾」を取りポリ袋の中で腐らせてから処分した。

 (ゴボウは手前で奥の方はアキタブキ)↑

 

 

1年目のゴボウもたくさんあったので、来年も同じ作業を行う必要があるのは間違いないが、結果はどうだろう。

 

 

 

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皆伐更新実験地で今年驚くほど増えたユリ科 多年草

2018-05-29 22:56:25 | 植物(草本)の観察

昨年、下刈り(坪刈り)したところに出てきたチゴユリ、マイヅルソウ、ユキザサ

秋にササを刈ったので増えるだろうと予想はしていたが、これほど増えるとは思わなかった。

マイヅルソウ(舞鶴草)ユリ科 多年草

 

 

 

チゴユリ(稚児百合) ユリ科 多年草

 

 

 

ユキザサ(雪笹)ユリ科 多年草

 

 

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皆伐更新実験地の新顔(今年現れた植物)

2018-05-29 22:20:03 | 植物(草本)の観察

皆伐更新実験地は、エゾシカ侵入防止の網で囲われているので、被食により失われつつある植物が保全される。

2013年から5年目、開花できるまでに時間がかかる多年草が少しずつ増えている。

 オオアマドコロ(大甘野老)ユリ科 6月開花

エゾシカの被食のせいか殆んど見る事がなかったが、皆伐5年目で現れた。

 

 

ミヤマナルコユリ(深山鳴子百合)ユリ科 6~7月開花

前回撮影2008年 10年ぶりの再会だ。

 

 

ヤマドリゼンマイ ゼンマイ科 シダ植物 撮影 5月15日

 

 

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ススキとオギ

2017-09-20 20:56:23 | 植物(草本)の観察

萩の里自然公園の西送電線入口の坂を登ると、白いオギとやや茶色っぽいススキが風にゆれていました。

ススキ(薄) イネ科

高さ1~2mにもなる多年草で大きな株となり群生する。

花の先端からは長い棘状の芒(ノギ)が突き出る。

オギ(荻) イネ科

ススキの様に株立ちしない。

小花に芒(ノギ)は付かず、銀白色。


上:オギ、下:ススキ 

 

ススキ 棘状の芒(ノギ)が突き出している。


オギ


ヨコスト湿原のオギとススキ(手前がススキ、奥がオギ)


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ジャコウソウモドキ(麝香草擬き)?

2016-09-03 21:28:23 | 植物(草本)の観察

萩の里自然公園のウヨロ川入口の近くにある湿地でサワギキョウ観察していた、見た事がない植物を見つけた。

未だ花が咲いていなかったので、昨日見てきた。

咲き始めていました。

 

梅沢先生の「新北海道の花」にはありません。多分園芸種だろう。

調べてみたところ植物が出てきた。白老にも撮影に来られた「二人の館」さんだ。

 

ジャコウソウモドキ(麝香草擬き)

http://futarinoyakata.my.coocan.jp/jyakousoumodoki.htm

北アメリカ原産の園芸品種で、茎の高さは70~90センチ。茎頂の総状花序に、長さ約2センチの淡紅紫色の花を下から上に向かって数個ずつつける。花冠は唇形で、かぶと状の上唇と、先が3裂する下唇からなる。下唇には淡橙色を帯びるひげ状の突起がある。葉は対生し、卵形で、先が細くなり鋭くとがる。縁に細かい鋸歯がある。切花用に庭などに栽培されていたものが、野鳥などにより種子が運ばれ野生化しているようだ。

確認⇒

 https://www.google.co.jp/search?q=%E3%82%B8%E3%83%A3%E3%82%B3%E3%82%A6%E3%82%BD%E3%82%A6%E3%83%A2%E3%83%89%E3%82%AD&hl=ja&biw=1536&bih=770&source=lnms&tbm=isch&sa=X&sqi=2&ved=0ahUKEwjx9ZuSnPPOAhVLF5QKHQbABpcQ_AUIBigB

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ジイソブとバアソブ(ツルニンジンとヒメツルニンジン)

2016-09-01 21:43:55 | 植物(草本)の観察

ツルニンジン(蔓人参)・ジイソブ(爺蕎)  キキョウ科 ツルニンジン属

 山地の林内や林縁に生え、他のものに巻き付いて2~3mに伸びる多年草。

茎を傷付けると白い乳液が出て、強い匂いがする。

葉は短い枝に4枚輪生状に付き、両丹が尖った楕円形で裏面は白っぽい。

花は3㎝ 程の釣鐘形で、下向きに咲き内面に紫褐色の斑がある。大きく裂けた萼に包まれている。

林内を探していて歩いても、細いつる性植物なので、蕾や花が付いていないとその存在に気付かない。だが、足に引っ掛ると強い匂いですぐわかる。

地中に人参状の根があり、高麗人参と同じような効能があるといわれ薬用にされる。

根の焼酎漬けやツルニンジン酒 が売られているようだ。 

花期:8~9月 分布:北海道~九州

2004/08/28 萩の里自然公園 一本杉付近

花の後 2004/09/11 〃

冬にも残る実

中には翼が付いた種

葉の裏は白っぽいが毛はない。 ジイソブとバソブの違いの覚え方「爺さんツルッパゲ」だそうだ。 

 

アイヌ語: チルムク cirumuk

     根を焼く、煮るなどして食べた。産後の母乳がでないときに煮た汁を飲んだ。バアソブとは区別をしなかったようだ。

 

8月28日

萩の里自然公園の皆伐更新実験地で、ヨブスマソウに絡んだツルニンジンが咲いていた。

入口のシカ除けの網を登ったツルニンジンは、葉をシカに食べられ元気がない。

こんな臭いやつを良く食べるものだ。

 

 

バアソブ(婆蕎)・ヒメツルニンジン(姫蔓人参) キキョウ科 ツルニンジン属

ツルニンジンが林内や林縁に生えるのに対して林縁や原野が好きな様だ。

ツルニンジンによく似ているが、やや小型で葉の縁や裏に毛が有る。花の内面の紫褐色の面積が多いようだ。

花期: 7~8月 分布:北海道~九州

2016/08/27 ヨコスト湿原 花はほぼ終わり

2009/08/23 ヨコスト湿原

葉の裏と縁には毛が生えている。 

 

和名の由来:

 「ソブ」は長野県の方言で、雀斑(そばかす)のことで、花の内側の斑点を老婆の顔のそばかすにたとえたものだという。

 

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ナガボノシロワレモコウ(長穂白吾亦紅)バラ科ワレモコウ属

2016-09-01 16:41:32 | 植物(草本)の観察

先月28日 ヨコスト海岸の清掃作業の後、時間があったので海岸や湿原を歩いてみた。

ちょうど、ナガボノシロワレモコウが咲いていました。

 

 

 

ナガボノシロワレモコウ(長穂白吾亦紅)バラ科ワレモコウ属

低地や山地の湿原・湿った草地に生える高さ0.85~1.4mになる多年草。

葉は奇数羽状複葉。長さ3~8㎝の広線形で鋸歯がある小葉が5~7対ある。

枝分れした枝先に円柱状の花序が垂れ下がる。花序は長さ2~8㎝の円柱形。

花に花弁は無く、長い雄しべが4枚の萼片の中心から突き出る。 

花期:8~9月 分布:北海道・本州(中部・北部)

2010/09/09 ヨコスト湿原 ナガボノシロワレモコウ群落 

 

2004/08/14 萩の里自然公園 オロフレ山と夕日の丘

 

 

ナガボノシロワレモコウは、ゴマシジミ[絶滅危惧II類(VU)]の 幼虫の食草だという。

「札幌の昆虫」によると、ゴマシジミの幼虫は、3齢までナガボノシロワレモコウの花やつぼみ食べ、以後はアリの幼虫に擬態することでクシケアリの仲間に巣へと運ばれ、アリの幼虫を食べて成長するという。詳しくはこちら⇒ゴマシジミ

ヨコスト湿原のナガボノシロワレモコウ群落は、近年水がジャブジャブの事が多い。

こんな場所に棲めるアリがいるのだろうか?

 ヨコスト海岸清掃

 

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ミゾソバ(溝蕎麦) タデ科 イヌタデ属

2016-08-28 17:16:34 | 植物(草本)の観察

久しぶりにミズバショウ通りを歩いた。両側の湿地には、今年もミゾソバ(溝蕎麦)が咲き始めました。今年も相変わらずエゾシカが花芽や葉を良く食べています。

 

ミゾソバ(溝蕎麦)別名 ウシノヒタイ タデ科 イヌタデ属

 低地~山地の湿ったところに生える1年草。

茎の下部は横に這い立ち上がり、長さ40㎝~1mになる。茎には下向きのトゲがあり、分岐して茂みつくり群生する。

葉は互生し、長さ4~10㎝の鉾形で、先が鋭く尖り基部が耳状にはり出し、牛の顔のような形をしているので、ウシノヒタイという名がある。葉柄には狭い翼がある。

花は茎の先の花序に集まって密につく。白色~淡紅色の花被は長さ3~4㎜で5裂する。

花期:8月下旬~10月 分布:北海道~九州

 

一年草だと言う。一生は一年で、子孫を残せるか毎年勝負をしている事になる。

急いだのでピントが合わなかった。花粉の媒介はどんな虫が担うのだろう。

 

 

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タツノヒゲ(竜の鬚)イネ科 タツノヒゲ属

2016-08-28 16:20:49 | 植物(草本)の観察

皆伐更新実験地の植物をしらべていたら、タツノヒゲに囲まれてツリフネソウが咲いていました。今回はタツノヒゲに注目しました。

イネ科の植物は素人にはどれも同じに見えてしまい難しいですが、「姿」が特徴的で判りやすく。名前が面白いこともあり覚えました。

 

 

タツノヒゲ(竜の鬚)イネ科 タツノヒゲ属

山地の湿った林内や林縁に生える細い多年草。茎にあたる部分・稈(かん)は高さ50~80㎝。

葉身は5~15mで両面ともざらつく。

花序の枝は細くまばらで枝先に一個の小穂がつく。

花期:8月  分布:北海道~九州

 

 

 興味をそそる和名だが由来はわからない。でも、何となく納得!

ピントを合すには難しい被写体だ。

 

 

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白老で見たタツナミソウ属 エゾタツナミソウ ナミキソウ エゾナミキ ヒメナミキ

2016-08-26 16:50:46 | 植物(草本)の観察

白老で見たナミキソウの仲間3種「ナミキソウ・エゾナミキ・ヒメナミキ」を紹介しようと調べてみたら、これらは「シソ科タツナミソウ属」であることがわかった。「エゾタツナミソウ」を含めて「シソ科タツナミソウ属」を紹介しよう。

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エゾタツナミソウ(蝦夷立浪草)シソ科 タツナミソウ属

山地の林内に生える高さ15~40㎝の多年草。

葉は長い柄があり対生、葉身は卵状三角形で、長さは2~4㎝、ほとんど無毛で縁には鋸歯がある。茎の断面は四角。

花は茎の上部に穂状に二列に並んでつき、基部が折れ曲がって立ちあがる。筒部が長い唇形。

花期:6~8月 分布:北海道~本州中部

 2004/06/25

 

花の様子が泡立つ波に似ていることに由来した名前だという。‐納得

猫の手が“おいで おいで“しているようにも見える。招き花?

ここ2年ほど、萩の里自然公園の中央通り、センターハウスの向の道端で観察できた。

 四国の足摺岬で撮影したタツナミソウ? 豪華だ。

 

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ナミキソウ (波来草) シソ科 タツナミソウ属

海岸の砂地や草地、ときに山地の日当りの良い砂地に生え、茎の高さは10~40㎝になる多年草。

茎は断面が四角。葉は対生して、1.5~4㎝の長楕円形。

花は葉腋に2個ずつ同じ向きに咲く。

茎にも葉にも軟毛が多く、葉の縁には鈍い鋸歯があり先は丸いのが特徴。

和名は、波が打ち寄せるようなところに生えることから。

花期:7~8月  分布:北海道~九州

ヨコスト海岸の砂浜の後背地の草地で見られる。 2010/07/22

 

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エゾナミキソウ(蝦夷波来草)・エゾナミキ  シソ科 タツナミソウ属

湿地に生える多年草。ナミキソウの変種。

ナミキソウより大型で、全体に毛が少なく茎の毛は稜上にのみあり、葉の先がややとがるのが特徴。

花期:6~9月  分布:北海道、本州(北部)

 2015/08/04 

萩の里自然公園の石山大通りの縁に、大きくなった周囲の草の中に消えそうになりながらも毎年エゾナミキが現れる。茎が長くお互い寄り掛って立っているように見える。

 

ヨコスト湿原のエゾナミキは葉先が尖りすっくと立っていました。2010/07/27

同じヨコストでも海岸に近い湿原では、判断できないような小型のものも見られる。2010/07/26

ヒメナミキかもしれない。

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ヒメナミキ(姫波来) シソ科 タツナミソウ属

低地~低山の湿地に生える10~30㎝の多年草。

茎葉は軟弱で細く無毛で断面は四角形。しばしば枝分かれする。

葉は狭卵状三角形~広披針形で長さ1~2㎝,先はとがらず鋸歯はあるかなく、短い柄があり対生。

花は5㎜ほどで、葉腋(葉の付根)に2個ずつ付く。

花期:6月下旬~9月 分布:北海道・本州・九州

2014/07/28

同じ仲間とは思えないほど小さなヒメナミキが、萩の里自然公園の中央通り山神様の少し先の道路の縁に10㎝ほどの小さなものが現れる。6月頃草刈りをするからかもしれない。

2014/07/28

 

やや大型のものが、ミズバショウ通りの一本杉も向かい側の湿地の道傍で見る事ができた。

2004/06/25

 

ウヨロ川入口の傍の湿地にも発見した。2015/08/10

 

 

 

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白老で見たオトギリソウの仲間たち

2016-08-24 16:30:47 | 植物(草本)の観察

萩の里自然公園では最も良く見られるのはオトギリソウだ。

 

オトギリソウ(弟切草) オトギリソウ科 オトギリソウ属

山野の日当りの良いところに生える50㎝ほどになる多年草。

葉は茎を抱くように対生する。葉には赤から黒色の斑点が点在する。

花の径は1.5~2㎝ほど。花弁には黒い線と葉の縁には黒点がる。

花期:7~8月 分布:北海道~九州

水をはじくオトギリソウ

葉や花弁の斑点は腺点といわれ、蜜や油、粘液などの分泌や蓄積に関係しているという。

水をはじく物質を分泌しているのだろうか?

 

和名の由来の物騒な物語

昔、ある鷹匠は、鷹が傷ついたときの秘薬として弟切草を使っていたが、弟がうっかり他の鷹匠に話してしまう。兄の鷹匠は弟を斬り殺してしまう。これが「弟切草」という物騒な名前の由来だという。葉の斑点は弟の血しぶきの跡だという。

 

このオトギリソウを大きくしたような、トモエソウ(巴草)も昨年(2015年)よりはるかに多く咲いた。

トモエソウ(巴草)オトギリソウ科 オトギリソウ属

山地の日当たりの良い草地や林縁に生える多年草。茎の高さは 50 ~ 130㎝で4稜ある。

葉には柄がなく茎を抱くように対生する。

花は直径 5~6㎝ほどと大きく見事だ。5個の花弁が鎌状にゆがんで花が巴状になる。多数のおしべがよく目立つ。

「オトギリソウの親分」といった感じだ。

花期:7-8月 分布:北海道~九州。

 

コケオトギリ(苔弟切) オトギリソウ科 オトギリソウ属

高さ10㎝ほどになる、湿地や水辺に近い裸地に生える1年草。

茎の断面は四角く先に直径5~8ミリの黄色の花をつける。対生する葉は広卵形で、長さ5~10㎜程度と小さく先はややまるい。

花も小さく5~6㎜ほど。

和名はコケ(苔)のように小さいからだろう。

花期:7~9月上旬 分布:北海道(南半分)~九州

ヨコスト湿原 2010/08/04

萩の里自然公園 ウヨロ川入口近くの湿地

我家の庭の草

 

萩の里自然公園のウヨロ川入口近くの荒地で、すこし様子が違うオトギリソウを見つけた。

早速調べてみた。

生育地や葉の形状などから、北アメリカ原産の外来種 オオカナダオトギリ と判断された。

オオカナダオトギリ(大カナダ弟切)オトギリソウ科 オトギリソウ属

水辺に近い草地や原野・道端に生える、20~50㎝ほどになる多年草。

茎には4稜があり、上部で枝分かれする。

葉は白みを帯びた緑色で、披針形で先が尖る。斜め上を向いて対生する。

花は径6㎜前後。

花期:7~9月上旬 

 

次は、科は同じオトギリソウ科だが、ミズオトギリ属の仲間

ミズオトギリ(水弟切)オトギリソウ科 ミズオトギリ属

湿地や沼地・水辺に生える、高さ30~70㎝ほどになる多年草。

茎は普通赤紫色を帯びる。

葉は柄がなく対生。葉身はやや厚く長さ3~7㎝の狭長楕円形で先はとがらない。

花は葉腋につき、淡紅色で、直径約1㎝ほどで花弁は5枚。午後に開き夕方にはしぼむという。

花期:7月下旬~9月 分布:北海道~九州

ヨコスト湿原 2010/08/02

 

萩の里自然公園 ウヨロ川入口近くの湿地にも見られる。

 

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カタバミの仲間 カタバミ エゾタチカタバミ コミヤマカタバミ

2016-08-23 14:47:33 | 植物(草本)の観察

カタバミは身近なところで見かけるが、あまり良く観察したことはなかった。

 先日庭の草取りをしていてカタバミに気付いた。

 

カタバミ(傍食) カタバミ科 カタバミ属

我家の庭の雑草としてあちこちに出てくる。

茎は地面を這うように30㎝ほどに延びる。

花は8㎜内外で花弁は5枚。葉は3 枚のハートの小葉に分かれる。

葉の色があずき色で花の中心部が橙色の品種を、アカカタバミ(赤傍食)というそうだ。

花期:6~9月 分布:北海道~九州

 

エゾタチカタバミ(蝦夷立傍食)カタバミ科 カタバミ属

 山地の草地や林縁、道端などに生える多年草。高さは10~30㎝ほどに達する。

カタバミと似ているが、茎は斜上または直立する。

茎は基部では普通分枝せず(まれに2~3に分枝)、花柄に1~2個の花をつける。

花期:7~9月 分布:北海道~本州(中部地方以北)

 

畑地、道端、草地に生え、エゾタチカタバミによく似た、オッタチカタバミ(北アメリカ原産の帰化植物)というのもあるらしい。

基部で2~8個に分枝して立ち上がった茎は、カタバミより太く、細かい上向きの白毛がある。短い節間で花柄を出す。

茎葉も1箇所から2個ずつ出ることが多く、葉が多数、密集してついたように見えるという。

まだ確認してないが”オッタチカタバミだらけ“なのかもしれない。

 

コミヤマカタバミ(小深山傍食)カタバミ科 カタバミ属

こちらは、身近には見られないし花の色が違うのですぐわかる。

山地~亜高山帯の樹林下の腐植土に生える小型の多年草。

根茎から葉や花の柄を立ち上げる。

花は1.5㎝ほどで、5枚の花弁は白色(稀に淡紅色)で淡紅色筋が入るものもある。

花期:5月 分布:北海道~九州

白老川流域で見られたものには淡紅色筋が入っていた。

ウヨロ環境トラストのカラマツの林下

 

 

今年萩の里自然公園で炭窯の跡を調べていたら、カラマツの倒木の横に発見した。

カラマツ林が好きなようだ。

カタバミの和名の由来

カタバミの3枚の小葉は、天候の悪い時や夜は閉じる「就眠運動(昼夜の明暗などに合わせて行う周期的な運動)「をする。この時、葉の一方が欠けているように見えることが和名の由来だと言う。

 

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ヨコスト湿原のタチギボウシ( 立擬宝珠 )群生地

2016-08-09 19:40:52 | 植物(草本)の観察

用事の前に少し時間があったので、久しぶりにヨコスト湿原のタチギボウシ群生地に立寄った。

 

エゾシカに蕾や実を食べられながらも見事に花を咲かせていた。

 

エゾシカに蕾を食べられたタチギボウシ。周囲に生えるのはサワギキョウだ。

平地や高山の湿原や湿草地に生えると言われているが、サワギキョウ(沢桔梗)が生えるような水際にも生える植物であることを再認識した。

国道のすぐ下にも広がる群生地。

 

DNAを調べる事による新しい分類表には「タチギボウシ」を分けていないので、今まで「タチギボウシ」と呼んできたが、コバギボウシ(小葉擬宝珠)が正しいのかもしれない。

「ユリ科ギボウシ属」⇒「リュウゼツラン科ギボウシ属」ということのようだ。

 

アイヌ民族博物館のアイヌと自然デジタル図鑑によると、アイヌ民族は、茎や葉を刻みご飯に炊き込むなどして食べたという。

樺太ではイタヤカエデやシラカンバの樹液を混ぜてお酒を作ったといいます。(一度飲んでみたいものだ)

 

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イワアカバナ(岩赤花)& アカバナ(赤花) アカバナ科

2016-08-06 21:32:55 | 植物(草本)の観察

中央通りの西の送電線下でオオアワダチソウの抜取り作業をしていたら、何年ぶりかでイワアカバナに出会った。

多年草というが出会う事が少ない。

 

イワアカバナ(岩赤花) アカバナ科 花期:7~9月

山地のやや湿った場所に生える高さ20~60㎝ほどの多年草。

葉は長さ2~8㎝、披針形~長楕円形で、突起状の鋸歯縁。

花は白~淡紅色で1㎝ほど。花弁は4枚で先が浅く2裂する。

柱頭は頭状(球形)。

アカバナやカラフトアカバナの柱頭は棍棒状なので区別できる。

 

 

アカバナ(赤花) アカバナ科 花期:7~9月

低地から山地のやや湿った場所に生える高さ20~60㎝ほどの多年草。

茎には稜が無く全体に腺毛が密生する。

葉は卵状披針形で粗い鋸歯があり、基部はやや茎を抱く。

花は淡紅紫色~紅紫色で1㎝ほど。花弁は4枚で先が浅く2裂する。

柱頭は棍棒状。

昨年、皆伐更新試験地(2014年伐採)で見つけたアカバナ(赤花)

 

和名「赤花」の由来は、花の時期に下部の葉が赤く紅葉を始めるからだという。

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