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昔、私だけが知っているミント畑があった。
というのは言い過ぎだが、ほんとにひっそりと、しかし、たっくさん生えていた。
あるお得意さんの家の隣の空き地が草っぱらで、道路から1mほど下にあるから、
よほどのことがない限り、そこに生えている草を観察するような好き者はいない
と思う。
その滅多にいない好き者である私は、ある日その草っぱらの結構な部分がミントで
あることに気づいた。
「しかし、待てよ。外来種であるミントが自生するなんてことがあるか?」
「これは、よく似た在来種の何かなのかなあ。」
そこで、その隣のお宅に配達に行った折りに、そこの奥さんにそれを話した。
すると、
「ああ、あれミントよ。うちの庭にたくさん生え過ぎて邪魔になったから
そこに捨てたら、根付いたみたい。」
「ひょえ~~~~~」
当時、真面目にバーテンダー稼業にいそしんでいた私にとっては、
「宝の草っぱら」になった。
そりゃそうだ。
欲しくても、スーパーに売っているものではないし、取り寄せれば
結構な値段がするし、日持ちもしない。
何度か出場したカクテルコンペの控え室では、鉢ごとミントを持参
している奴を何人も見かけたくらいなのだから。
ちぎりたてのミントで作るミントジュレップはひと味違う。
ただ、毎日通うには、行動が不審過ぎる。
道路から飛び降りて、草っぱらにしゃがみ込んでなにやらモゾモゾやってる
オッサンはどこからどう見ても怪しい筈だ。
「これは移植するしかない!」
てなわけで、「チュー太郎」の入り口の脇にプランターを構えて植えた。
ただ、冬になると、とうがたってきて、一時枯れ草状態になる。
そして、プランター上だと、そのまま枯れてしまうことが多い。
でも、路地植えすると、草とミントの区別のつかない父が綺麗にむしりとって
しまう。
そのむしりとってしまう人が居なくなったので数年前に庭に移したのである。
世話をしないから、春から夏にかけては、草と同一化してた。
晩夏に草引きをして、ミントだけが判るようにした。
結局ミントもかなり引き抜いてしまったが。
(草と見事に絡まり合っているから、分けるのが難しい。)
庭の草は季節によって変わる。
夏は背の高い草がびっしり生えるが、秋に入ってからはさほどには生えてこない。
だから、ミント君は、今はなにやら悠然と立っている、そんな感じである。
このままうまくこの冬を越せば、また新芽が出てくる。
そうこうするうちに立派なミント畑になる筈だ。
元の「秘密のミント畑」はもうない・・・
是非チュー太郎で飲ませてください
今年中には「再開」したいと思っています。
ですから来年の初夏以降になりますね(笑)
トラックバックありがとうございました^^
お酒にミントってあいますよね!私はお酒は
強いほうではないので、梅酒の炭酸割りにちょこ
っとかざるぐらいしか使えませんけど…^^;
しかしバーデンダーとはかっこいいですね!
あこがれてしまいます。
ベランダ菜園であれだけの種類を育てるのは凄い!
文豪ヘミングウェイは酒好きだったらしいですよ(笑)
確か、フローズンダイキリがお好みだったとか。
ハイ、リキュールの中にミントがあります。
使い方を誤ると、とんでもない味のカクテルになります。
またお邪魔しますね。
そういえば文豪アーネスト・ヘミングウェイは
大の酒好きでしたっけ。ミントって香りも癖が
強いから、使い方にコツがいるんですね!
だからこそ、うまく力量を発揮させてやれば化けます。
バーテンダーは「液体のコンダクター」なんです。
カッコつけすぎ(笑)