一般庶民の方はあまりご存じではないかもしれないが、日本には「カーオブザイヤー」が2つある。
本年の両カーオブザイヤーが決定したので、個人的感想を記そう。
まずは、2013年次のRJCカーオブザイヤーから。
「より透明性が高く公明正大なイヤーカー選びを実現するために、1991年設立」したのが、RJCである。日本の自動車工学の礎を築いた学識経験者や、三本和彦、星島浩といった自動車ジャーナリズムの先達が名を連ねる」という。
RJCのカーオブザイヤーは、「国産車」と「インポート」で、カテゴリーが分けられている。
まずは、国産車。ノミネート車と得票数は上の表のとおりで、本年の最優秀賞は「日産ノート」である。
ここで、私は頭を抱えた。ノートは確かに悪いクルマではないと思うが、「渾身の一作」でもないと思う。個人的には、「アクア」か「CX-5」の方が、ずっとインプレッシヴだった。クルマ好きのアナタも、この結果には納得できないのではなかろうか。
そもそも「BRZ/86」がノミネートすらされていない点も、不可解極まりない。どういう力学が働いてこのような結果になったのだろう。謎めいているとしか言いようがない。
輸入車は、「BMW3シリーズ」&「VWup!」が同点首位。こちらの結果は、まあ、順当なところか。
個人的には、up!を自分でお金を出して買うことは、まずあり得ないのだが・・・あくまでも、私の個人的な意見ですが。
そして、COTYこと、「日本カー・オブ・ザ・イヤー」。1981年から続く、由緒ある賞である。
だが、2008-2009(第29回)の受賞車が、その時点ではまだ一般に発売されていなかった「トヨタiQ」だった。その時に、私はこの賞の選考基準について、大いなる疑問を持ったものだ。
なお、こちらの賞は、国産車と輸入車のカテゴリー分けはされていない。
そして、今年のイヤーカーは、「マツダCX-5」。これには、私も納得である。CX-5はマツダ渾身の力作だ思う。もうちょっと幅が狭ければ、私自身も買ってもいいと思うほどの、素晴らしいクルマだ。
COTYの2位は、86/BRZ。イヴォークがup!よりも上位なのも、大いに首肯できる。そして、ノートは得点10点で第9位。2つのイヤーカー選考結果を比べると、COTYの方が、ずっと私の感性に近い。
で、ここで私個人のイヤーカーを発表しよう。それは、なんてったって、「インプレッサ」である。
このインプレッサが、どちらの賞にもノミネートすらされていないのは、どういうワケなのだろう。昨年11月30日公式発表で12月20日販売開始という、タイミングのせいなのだろうか。いや、だったら、かつてのiQの受賞は何だったんだ!ここに私は、トヨタとスバルの政治力の差を感じる。
賞よりも大事なのは、やはり販売実績なのだという感を、私は強く持った。インプレッサの開発チームに、私は心からの拍手を贈る。