以前、「たこ焼き」について語ったとき、コメントをいただいた。
たちかわ競輪場近くの「たこやき高橋」がずっと気になってるんですが、行かれたことはありますか?
ああ、そんなお店があったなあ…と思い出した。住宅街の中にある、近所の方以外は知らなそうな小さなお店なのだが、
すぐ近くに競輪場があるため(笑)、私はたまたま存在を知り、だいぶ前に1度だけ、お持ち帰りを買ったことがあった。
昔のSNSを調べてみたら、ガラケー映像が残っていた。3個100円と安価で、とりあえず200円分だけ購入。
お子さんでも買えるお手頃価格は、私の理想とするたこ焼きの条件のひとつである。
安さと並ぶ、ここのたこ焼きのもうひとつの特徴が、中にタコだけでなく、タクアンが入ること!
ガキの頃から大根が苦手だった私が、人生で初めてタクアンを口にしたのが、ここのたこ焼きである。
このときは、焼き場のお母さんから購入したのだが、店内をのぞいたところ、常連風のお客たちで混んでいた。
タクアンは苦手だし、非常連ゆえ入りにくそうだし、立川競輪の帰りは金がないしで(苦笑)、その後はご無沙汰していた。
冒頭の質問コメントをいただいたのが2月23日。ちょうど、大レース(取手・全日本選抜競輪)の決勝戦があり、
立川競輪場で前売り車券を買った帰りに、お店の様子を見に行ってみた。
競輪場の北門から出てすぐ、現在は赤いノレンを出しているお店が『高橋』さんだ。
こちらが店頭の画像。ノレンには「たこ焼」の白い文字が躍っている。
お店の真ん前には公園があり、お子さんたちが元気に遊んでいる。まるで昭和の風景のようだ。
数年ぶりの訪問だったが、「たこやき3ヶ¥100」と、値段は変わっていなかった。
以前、200円分だけ買ったテイクアウトたこ焼きは、現在は500円からなのかな。それでも『銀だこ』1人前より安いけどね。
店内にお客さんがいなかったので、初入店してみることにした。
なお、ネットでは「たこやきや高橋」「たこやき高橋」「高橋本店」など、いろんな店名表記があるが、
電話では「はい高橋でーす」と応じていたので、拙ブログでは『高橋』表記にしておく。
中に入ると「いらっしゃい!」とおじちゃんが迎えてくれた。私は初めて見たが、旦那さんもいたのか。
カウンターは7席で、間隔はやや狭め。背後には、小さいテーブルとイスが3つ。
一番端に着席し、「ビール大瓶」600円と、「たこやき3個」100円をタクアン抜きで、
そして「おこのみやき」300円を注文。こちらにもタクアンが入るそうなので、抜いてもらった。
お母さんが、熱した鉄板に生地を流し込む。たった3個で申しわけない。
調理の様子を見ていると、たこ焼きを熱している部分だけでなく、隣の鉄板も温めている。
しばらくすると、ある程度周囲が固まったたこ焼きを、隣の鉄板に移し、2度焼き状態にしている。
私もたこ焼き調理の経験はあるし、プロが焼く工程も何度か目にしてきたが、このやり方は初めて見た。
旦那さんに理由をたずねたところ、「このやり方だと、パリッと仕上がるんだよ」とのこと。
おそらく、生地で温度が下がった穴から、熱々の穴に移すことで、低温油→高温油の2度揚げのような効果があるのだろう。
繰り返しになるが、3個しか頼んでないのに、手間をかけていただき申しわけない!
しばらくして、愛らしい姿の「たこやき3兄弟」が完成。
ソースなどの調味料は、カウンター上に用意されているので、店内で食べる場合は、自分で好みの味付けをする。
この日は車券を購入していたので、黒星●を避けるためソースや醤油は付けなかった。
生地自体にほんのり味が付いているし、店主が冷蔵庫から出してくれたマヨネーズと、青海苔だけでもおいしい。
しばらくして、旦那さんが焼いてくれた、おこのみやきが登場。
パンケーキくらいの大きさで、半等分してある。300円と安価なのに結構分厚い。
具材はキャベツ、タコ、紅生姜など。本来ならここに、タクアンも入る。
全体的に黄色いのは、生地に溶き玉子を混ぜているから。玉子の風味がして素朴だけどウマい。
こちらには、ソースやマヨなど、いろんな調味料を試させてもらった。
玉子が含まれているせいか、ソースより醤油の方が合う気がしたね。
私が食べている途中で、常連らしいご夫婦が入店し、たこやきを500円分注文。さらに持ち帰り予約の電話も入る。
すべての鉄板のガスが灯り、タコ、タクアン、紅生姜を冷蔵庫から取り出し、焼く準備に入る。
アップした画像がこちら。黄色いのが細かく刻まれたタクワンだ。
マヨネーズだけでなく、タコやタクアンも、調理後はすぐ冷蔵庫に戻される。提供する商品は安いが、仕事に手抜きはない。
途中で、公園で遊んでいたと思われる女の子がやって来て、「すみませんトイレを貸してください」と頭を下げる。
公園にトイレがないため、こちらに借りに来る子がよくいるそうだが、敬語を使っているのに驚いた。
場所柄、競輪ファンの溜まり場のような、入りづらい店という印象があったが、それは誤解だった模様。
現在は閉店した、2軒隣にあった飲食店の記憶と混ざったのかな?
とにかく、高橋さんが良店なのはよくわかった。再訪してよかったよ。
聞いたところ、開業から今年で61年目とのこと。1961=昭和36年から営業しているとは!
また、常連客に競輪ファンはあまりいないそうだが、旦那さん自身が競輪好きだった(笑)。
帰宅して競輪中継を観るため、お替わりはせず退散。お会計はちょうど千円であった。
競輪のハナシを少々して、旦那さんが「ぜひまた来てください」と仰ってくれたので、
「明日の木曜は定休日なので、あさって払い戻しの帰りに寄りますよ」と、
確定前にもかかわらず、図々しく的中宣言をしてから、お店を出た。
帰宅後にTVで観戦した、この日の全日本選抜競輪決勝は、押さえ車券が的中。
たいした浮きではないが、負けなかったのだからヨシとしなくては。翌々日、立川競輪場で払い戻しを済ませ、
再度高橋さんを訪問した私を待っていたのは、「本日都合により休業」の貼紙(泣)。
「日本一臨時休業に出くわす男」を自負しているので、気落ちすることなく(?)、数日後改めて訪問すると、
お店はちゃんと営業しており、お母さんが焼き場の前に立っていた。
この日はまず、ビール大瓶と、たこ焼きを400円分、12個オーダー。下記が高橋さんの全メニューだ。
ビールを飲みながら、店内に置いてあったスポーツ新聞に目を通し、焼けるのを待つつもりだったが、
しっかり競輪面が抜かれている(笑)。しばらくすると、その競輪面を手にした旦那さんが登場。
予想どおり、前売り車券を買ってきたらしい。ちなみに金曜日に休んだ理由は「釣りに行ってた」だって(苦笑)。
まあ、おふたりが病気などで休んだのではなく、元気だったのならばいいよ。
下記画像は、お母さんが私の分と、電話注文分を焼いている場面。鉄板の場所を移し、2度焼きするのは先述した。
数分後、焼き上がった12個が、お皿に盛られて登場。この日はソースも付けて食べる。
ラー油や醤油など、いろいろ試してみたけど、一番ウマかったのが、一味&マヨネーズかな。
ビールを飲み終え、「ウーロンハイ」350円を追加。焼酎は意外と濃かった。
たこ焼きも食べ終えたので、注文したことのなかった「やきそば」300円も追加した。
旦那さんが専用の鉄板で、麺に水を含ませ、具材のキャベツとモヤシを入れ、最後にソースで仕上げる。
麺は柔らかめで具材も少なく、プロというか家庭的な味わいなのだが、それがまたいい!
毎回、このようなソフトな仕上がりなのかはわからないが、私はすごく気に入った。
※青海苔とマヨも合う
ソースは、卓上に設置してあるものと同じらしい。ウスターソースのようにサラサラだが、独特のコクがある。
聞いてみたところ、立川の某店に置いてある、某メーカーのソースらしい。今度私も買いに行こう。
ソース以外のことも、店主である旦那さんと、いろいろお話しさせていただいたので、以下でQ&A形式で紹介。
私「今年で61年目ということですが、立川で一番古いたこ焼き屋さんなのでは?」
店主「立川どころか、関東でもかなり古い方じゃないかな。大阪にいた私の母があっちで覚えて、
(たこ焼きの)機械をわざわざ送ってもらって、ここ立川で始めたんだ」
ウィキペディアでは、「1960年代中頃には、関東地方でも屋台での販売が見られるようになる」とある。
ウィキ~に全幅の信頼は置けないが、1961年創業のたこ焼き店は、関東では相当な老舗なのは間違いなさそう。
私「タクアンが入るのは珍しいですが、これは昔からですか?」
店主「味も作り方もメニューも、みんな昔から変えていないよ。お客さんみたいにタクアン抜きを頼む方もいるし、
逆にタコを抜いてくれって人もいる。あ、あとウチはね、タコじゃなくてイカを使っているんだ」
私「えっ!? イカなんですか!」
店主「そう。一時期タコも使ったことがあったけど、不漁で使いづらいし、今はずっとイカだね」
言われてみれば、タコにしては色が白いとは思っていたけれど、たこ焼きじゃなくて「いか焼き」だったのか。
※イカは、たこやき1個あたり2~3粒入っている
私「昔は、『高橋本店』と名乗っていたようですが?」
店主「実は、親類がやってるたこ焼き店が羽村にあるんだ。だからこっちが本店で、あっちが支店ってことで。
羽村の店は、今は日曜だけの営業だし、ウチ以上に“知る人ぞ知る店”だと思うよ」
確かに、ネット検索しても全然出てこない。羽村の『高橋支店』、ご存知の方は情報をください!
私「味やメニューは変えてないそうですが、値段もここ数年間、変わってませんよね?」
店主「そうだね。今でも近所の小中学生が買いに来るから、あんまり(値段を)上げるワケにはいかないねぇ。
長いことやってるから、中学生が大人になって自分の子どもと一緒に来て、さらに孫を連れてきたケースもあるよ。
小麦粉も油も値上げが続いてるから苦しいけど、もうしばらく今の価格で頑張ってみるよ」
親子三代で通う客がいるってのは、歴史ある良店ならではの「いいハナシ」だね。
あと、個人店が努力して、なんとか価格を抑えているのに、値上げばかりのテンイチは、やっぱりけしからん。
「超こってりラーメン」1200円なんて作ってねえで、もう一度価格を見直すべきではないか!?
テンイチはさておき、店主とはこの他にも、「立川競輪の現在・過去・未来」といった、
有意義な会話も交わしたのだが、皆さんの興味を惹かなそうなので、今回は割愛する。
立川及び関東でも屈指の、歴史あるたこ焼き店『高橋』さん。
競輪場からは近いものの(笑)、一般の方にはアクセスは良くないかもしれないが、
安くて美味しいたこ焼きなどを食べたいときは、ぜひとも寄ってみてほしい。テイクアウトも大歓迎とのことだ。
高橋 (たこやき高橋)
東京都立川市曙町3-36-7
立川駅北口より徒歩約17分 西国立駅からも同じくらいだと思う 立川競輪場からは北門出て徒歩30秒
営業時間 11時半くらい~19時
定休日 木曜、その他不定休 夏場は休みがあったはず
※来店前に電話連絡がおすすめ
たちかわ競輪場近くの「たこやき高橋」がずっと気になってるんですが、行かれたことはありますか?
ああ、そんなお店があったなあ…と思い出した。住宅街の中にある、近所の方以外は知らなそうな小さなお店なのだが、
すぐ近くに競輪場があるため(笑)、私はたまたま存在を知り、だいぶ前に1度だけ、お持ち帰りを買ったことがあった。
昔のSNSを調べてみたら、ガラケー映像が残っていた。3個100円と安価で、とりあえず200円分だけ購入。
お子さんでも買えるお手頃価格は、私の理想とするたこ焼きの条件のひとつである。
安さと並ぶ、ここのたこ焼きのもうひとつの特徴が、中にタコだけでなく、タクアンが入ること!
ガキの頃から大根が苦手だった私が、人生で初めてタクアンを口にしたのが、ここのたこ焼きである。
このときは、焼き場のお母さんから購入したのだが、店内をのぞいたところ、常連風のお客たちで混んでいた。
タクアンは苦手だし、非常連ゆえ入りにくそうだし、立川競輪の帰りは金がないしで(苦笑)、その後はご無沙汰していた。
冒頭の質問コメントをいただいたのが2月23日。ちょうど、大レース(取手・全日本選抜競輪)の決勝戦があり、
立川競輪場で前売り車券を買った帰りに、お店の様子を見に行ってみた。
競輪場の北門から出てすぐ、現在は赤いノレンを出しているお店が『高橋』さんだ。
こちらが店頭の画像。ノレンには「たこ焼」の白い文字が躍っている。
お店の真ん前には公園があり、お子さんたちが元気に遊んでいる。まるで昭和の風景のようだ。
数年ぶりの訪問だったが、「たこやき3ヶ¥100」と、値段は変わっていなかった。
以前、200円分だけ買ったテイクアウトたこ焼きは、現在は500円からなのかな。それでも『銀だこ』1人前より安いけどね。
店内にお客さんがいなかったので、初入店してみることにした。
なお、ネットでは「たこやきや高橋」「たこやき高橋」「高橋本店」など、いろんな店名表記があるが、
電話では「はい高橋でーす」と応じていたので、拙ブログでは『高橋』表記にしておく。
中に入ると「いらっしゃい!」とおじちゃんが迎えてくれた。私は初めて見たが、旦那さんもいたのか。
カウンターは7席で、間隔はやや狭め。背後には、小さいテーブルとイスが3つ。
一番端に着席し、「ビール大瓶」600円と、「たこやき3個」100円をタクアン抜きで、
そして「おこのみやき」300円を注文。こちらにもタクアンが入るそうなので、抜いてもらった。
お母さんが、熱した鉄板に生地を流し込む。たった3個で申しわけない。
調理の様子を見ていると、たこ焼きを熱している部分だけでなく、隣の鉄板も温めている。
しばらくすると、ある程度周囲が固まったたこ焼きを、隣の鉄板に移し、2度焼き状態にしている。
私もたこ焼き調理の経験はあるし、プロが焼く工程も何度か目にしてきたが、このやり方は初めて見た。
旦那さんに理由をたずねたところ、「このやり方だと、パリッと仕上がるんだよ」とのこと。
おそらく、生地で温度が下がった穴から、熱々の穴に移すことで、低温油→高温油の2度揚げのような効果があるのだろう。
繰り返しになるが、3個しか頼んでないのに、手間をかけていただき申しわけない!
しばらくして、愛らしい姿の「たこやき3兄弟」が完成。
ソースなどの調味料は、カウンター上に用意されているので、店内で食べる場合は、自分で好みの味付けをする。
この日は車券を購入していたので、黒星●を避けるためソースや醤油は付けなかった。
生地自体にほんのり味が付いているし、店主が冷蔵庫から出してくれたマヨネーズと、青海苔だけでもおいしい。
しばらくして、旦那さんが焼いてくれた、おこのみやきが登場。
パンケーキくらいの大きさで、半等分してある。300円と安価なのに結構分厚い。
具材はキャベツ、タコ、紅生姜など。本来ならここに、タクアンも入る。
全体的に黄色いのは、生地に溶き玉子を混ぜているから。玉子の風味がして素朴だけどウマい。
こちらには、ソースやマヨなど、いろんな調味料を試させてもらった。
玉子が含まれているせいか、ソースより醤油の方が合う気がしたね。
私が食べている途中で、常連らしいご夫婦が入店し、たこやきを500円分注文。さらに持ち帰り予約の電話も入る。
すべての鉄板のガスが灯り、タコ、タクアン、紅生姜を冷蔵庫から取り出し、焼く準備に入る。
アップした画像がこちら。黄色いのが細かく刻まれたタクワンだ。
マヨネーズだけでなく、タコやタクアンも、調理後はすぐ冷蔵庫に戻される。提供する商品は安いが、仕事に手抜きはない。
途中で、公園で遊んでいたと思われる女の子がやって来て、「すみませんトイレを貸してください」と頭を下げる。
公園にトイレがないため、こちらに借りに来る子がよくいるそうだが、敬語を使っているのに驚いた。
場所柄、競輪ファンの溜まり場のような、入りづらい店という印象があったが、それは誤解だった模様。
現在は閉店した、2軒隣にあった飲食店の記憶と混ざったのかな?
とにかく、高橋さんが良店なのはよくわかった。再訪してよかったよ。
聞いたところ、開業から今年で61年目とのこと。1961=昭和36年から営業しているとは!
また、常連客に競輪ファンはあまりいないそうだが、旦那さん自身が競輪好きだった(笑)。
帰宅して競輪中継を観るため、お替わりはせず退散。お会計はちょうど千円であった。
競輪のハナシを少々して、旦那さんが「ぜひまた来てください」と仰ってくれたので、
「明日の木曜は定休日なので、あさって払い戻しの帰りに寄りますよ」と、
確定前にもかかわらず、図々しく的中宣言をしてから、お店を出た。
帰宅後にTVで観戦した、この日の全日本選抜競輪決勝は、押さえ車券が的中。
たいした浮きではないが、負けなかったのだからヨシとしなくては。翌々日、立川競輪場で払い戻しを済ませ、
再度高橋さんを訪問した私を待っていたのは、「本日都合により休業」の貼紙(泣)。
「日本一臨時休業に出くわす男」を自負しているので、気落ちすることなく(?)、数日後改めて訪問すると、
お店はちゃんと営業しており、お母さんが焼き場の前に立っていた。
この日はまず、ビール大瓶と、たこ焼きを400円分、12個オーダー。下記が高橋さんの全メニューだ。
ビールを飲みながら、店内に置いてあったスポーツ新聞に目を通し、焼けるのを待つつもりだったが、
しっかり競輪面が抜かれている(笑)。しばらくすると、その競輪面を手にした旦那さんが登場。
予想どおり、前売り車券を買ってきたらしい。ちなみに金曜日に休んだ理由は「釣りに行ってた」だって(苦笑)。
まあ、おふたりが病気などで休んだのではなく、元気だったのならばいいよ。
下記画像は、お母さんが私の分と、電話注文分を焼いている場面。鉄板の場所を移し、2度焼きするのは先述した。
数分後、焼き上がった12個が、お皿に盛られて登場。この日はソースも付けて食べる。
ラー油や醤油など、いろいろ試してみたけど、一番ウマかったのが、一味&マヨネーズかな。
ビールを飲み終え、「ウーロンハイ」350円を追加。焼酎は意外と濃かった。
たこ焼きも食べ終えたので、注文したことのなかった「やきそば」300円も追加した。
旦那さんが専用の鉄板で、麺に水を含ませ、具材のキャベツとモヤシを入れ、最後にソースで仕上げる。
麺は柔らかめで具材も少なく、プロというか家庭的な味わいなのだが、それがまたいい!
毎回、このようなソフトな仕上がりなのかはわからないが、私はすごく気に入った。
※青海苔とマヨも合う
ソースは、卓上に設置してあるものと同じらしい。ウスターソースのようにサラサラだが、独特のコクがある。
聞いてみたところ、立川の某店に置いてある、某メーカーのソースらしい。今度私も買いに行こう。
ソース以外のことも、店主である旦那さんと、いろいろお話しさせていただいたので、以下でQ&A形式で紹介。
私「今年で61年目ということですが、立川で一番古いたこ焼き屋さんなのでは?」
店主「立川どころか、関東でもかなり古い方じゃないかな。大阪にいた私の母があっちで覚えて、
(たこ焼きの)機械をわざわざ送ってもらって、ここ立川で始めたんだ」
ウィキペディアでは、「1960年代中頃には、関東地方でも屋台での販売が見られるようになる」とある。
ウィキ~に全幅の信頼は置けないが、1961年創業のたこ焼き店は、関東では相当な老舗なのは間違いなさそう。
私「タクアンが入るのは珍しいですが、これは昔からですか?」
店主「味も作り方もメニューも、みんな昔から変えていないよ。お客さんみたいにタクアン抜きを頼む方もいるし、
逆にタコを抜いてくれって人もいる。あ、あとウチはね、タコじゃなくてイカを使っているんだ」
私「えっ!? イカなんですか!」
店主「そう。一時期タコも使ったことがあったけど、不漁で使いづらいし、今はずっとイカだね」
言われてみれば、タコにしては色が白いとは思っていたけれど、たこ焼きじゃなくて「いか焼き」だったのか。
※イカは、たこやき1個あたり2~3粒入っている
私「昔は、『高橋本店』と名乗っていたようですが?」
店主「実は、親類がやってるたこ焼き店が羽村にあるんだ。だからこっちが本店で、あっちが支店ってことで。
羽村の店は、今は日曜だけの営業だし、ウチ以上に“知る人ぞ知る店”だと思うよ」
確かに、ネット検索しても全然出てこない。羽村の『高橋支店』、ご存知の方は情報をください!
私「味やメニューは変えてないそうですが、値段もここ数年間、変わってませんよね?」
店主「そうだね。今でも近所の小中学生が買いに来るから、あんまり(値段を)上げるワケにはいかないねぇ。
長いことやってるから、中学生が大人になって自分の子どもと一緒に来て、さらに孫を連れてきたケースもあるよ。
小麦粉も油も値上げが続いてるから苦しいけど、もうしばらく今の価格で頑張ってみるよ」
親子三代で通う客がいるってのは、歴史ある良店ならではの「いいハナシ」だね。
あと、個人店が努力して、なんとか価格を抑えているのに、値上げばかりのテンイチは、やっぱりけしからん。
「超こってりラーメン」1200円なんて作ってねえで、もう一度価格を見直すべきではないか!?
テンイチはさておき、店主とはこの他にも、「立川競輪の現在・過去・未来」といった、
有意義な会話も交わしたのだが、皆さんの興味を惹かなそうなので、今回は割愛する。
立川及び関東でも屈指の、歴史あるたこ焼き店『高橋』さん。
競輪場からは近いものの(笑)、一般の方にはアクセスは良くないかもしれないが、
安くて美味しいたこ焼きなどを食べたいときは、ぜひとも寄ってみてほしい。テイクアウトも大歓迎とのことだ。
高橋 (たこやき高橋)
東京都立川市曙町3-36-7
立川駅北口より徒歩約17分 西国立駅からも同じくらいだと思う 立川競輪場からは北門出て徒歩30秒
営業時間 11時半くらい~19時
定休日 木曜、その他不定休 夏場は休みがあったはず
※来店前に電話連絡がおすすめ
ずっと抱いていたイメージどおりな感じで安心しました。
1961年創業、イカにタクアン、羽村に支店… と、驚きの連続でした。
今度思い切って飛び込んでみようと思います。
コメントありがとうございます。
文中で記したように、常連客が占めていた、
2軒隣のお店と勘違いしていたのかもしれません。
いろんな意味で「ほぼ昭和」のお店ですので、
気に入っていただけると思いますよ。