Local-Liner ~静サツ雑記帳

静岡運転所札幌派出所=静サツへようこそ。
札幌圏の鉄道を軸に、気ままに書き連ねていく日記です。

吹奏楽アレンジ High Free Spirits[Fullsize]/TrySail(ハイスクール・フリートOP)

2016年05月31日 | 吹奏楽編曲
 どうも、静サツです。
 
 「はいふり」ことハイスクール・フリートのOP「High Free Spirits」(TrySail)のFULL版が、このたびめでたく完成いたしました。



ニコニコ動画




Youtube

※同一動画です。どちらも本人による投稿です。



 編成はこの通り。

[編成]
・Piccoro
・Flute
・Oboe
・Bassoon
・E♭Clarinet
・B♭Clarinet(1st./2nd./3rd.)
・Bass Clarinet
・Soprano Saxophone
・Alt Saxophone
・Tenor Saxophone
・Baritone Saxophone

・Trumpet(1st./2nd./3rd.)
・Horn(1st.&2nd./3rd.&4th.)
・Trombone(1st./2nd./3rd.)
・Euphonium
・Tuba

・Drums
・Glockenspiel
・Xylophone
☆Vibraphone
・Tambourine
・Sleigh Bell
・Suspended Cymbal

 前回からビブラフォンが追加されました。

 それでは、ここから曲の解説です。
 局の紹介については前回のTVsizeの紹介(→『吹奏楽アレンジ High Free Spirits[TVsize]/TrySail(ハイスクール・フリートOP)』)で紹介しているので、ここではフル製作で改変した点について主に紹介します。


・一から構成しなおし

 フル作成に当たって、一度構成を見直しました。

 静サツは『原曲の雰囲気を大事にする』『なるべく演奏可能な範囲で作成する』『メロディーを多くの楽器に担当させる』ことを心がけて編曲を行っています。
 しかし、TVsizeでは他の人との時間勝負もしていたためややアラがあり、よく聞いてみると実は耳コピできてない部分が多くありました。
 また、全体における楽器バランス(吹きすぎor吹いてなさすぎ)についても、TV版とは大きく異なります。

 そういう理由で、先行していたTVsizeと比べると、譜面が異なっています。
 メロディーについてはほとんど変更しなかったものの、バックの音や担当楽器は半分以上を書き換えました。
 動画説明で『より最限度を高くした』とはそういう意味です。

 さらに、Audacityでの音響加工もTVsizeに比べて多めにかけてみました。
 クレッシェンド→デクレッシェンドが連続するBメロ(リハーサルマークDなど)や間奏(J)については、音符単位で加工を行っています。



【加工の様子】



・メロディーはみんなでやりましょう!

 今回のFULL版のポイントは、『ホルンを除く管楽器全員にメロディがある』ことです。
 元々ホルンと低音勢を除くとそれぞれメロディー(およびハモリ)担当場所がありました。
 ところが、間奏後に静かになる場所(L)があり、ここのメロディーを低音ソロにしたため、最終的にホルン以外の管全員がメロディーをやることになったのでした。

 この区間は当初クラリネットを投入するつもりでした。
 が、伴奏をクラリネット+サックス+ホルンにしたため、クラリネットが使えなくなってしまいました。
 『どうせ静かだし、低音でも目立つだろう』という考えの下、チューバ→バリサク→バスクラ+ユーフォのソロ(ソリ)を突っ込みました、チューバに至っては背後にビブラフォンとグロッケンしかいません。

 メロディーの入れ替わりは原曲の入れ替わりにおおむねあわせています。
 力強い雨宮天さんの部分はユーフォやオーボエなど低音が響く楽器を、ややハスキーな麻倉ももさんの部分にはフルートやソプラノサックスなど高めの楽器を、両者の中間にある夏川椎菜さんの部分にはクラリネットを中心とした木管勢を主に入れています。
 もちろん楽器の都合上、上の原則に当てはまらない構成もありますが、なるべく3人の雰囲気に合わせたつもりです。

 そのため、メロディーの組み合わせは多岐にわたります。
 最初から1番サビまでの部分(おおむねTVsize)だけで見ても、

 ・Fl+Cl+Euph
 ・EsCl+Cl
 ・Sax
 ・Sax+Tp
 ・Sax+Tp+Fl+Ob
 ・Fl+Ob+Bsn+S.Sax
 ・Fl+Ob+Bsn+T.Sax+Euph
 ・Tb
 ・Ob+Sax+Tp
 ・Ob+Cl+Sax+Tp
 ・Cl+S.Sax
 ・Ob+Cl+A.Sax+T.Sax+Euph
 ・Fl+Ob+Cl+Tp+Tb+Euph
 ・Fl+Ob+Cl+Sax
 ・Tp+A.Sax+T.Sax

 という有様。
 これに加えてTuttiもあります。

 普段メロディーにはつっこまないバスーン※(Bsn.)が入ってたり、サックスがあっちこっちに出没したりしています。
 雰囲気的には整った感じですが、実際吹くときはメロディーを合わせるだけで一苦労ありそうです。
 ※……オーボエとの組み合わせ(ダブルリード)は珍しいものではないが、ポップスではあまり見ない組み合わせ。

 まあ、こちらは最低1ヶ月は練習する前提で曲を書いているわけですが。


・ホルンは休み! じゃない!!

 さて、そのはぶられてしまったホルンですが、仕事がないわけじゃありません。
 むしろ、今アレンジにおいては対旋律としての役目を果たす場所がサビを含め何箇所が存在します。

 実のところ吹奏楽アレンジで頭を痛めるのがホルンです。
 ホルンの持ち味はのびのびとした柔らかい音色にありますが、それが仇となり、メインを張らせるには構成をきちんと考える必要があります。特にポップスにおいては他の楽器に消されやすい傾向にあります。
 木管の場合は大概相性がよく(元は木管楽器のため)、どの楽器と組んでも浮くことはありません。しかし、金管楽器である以上音域に制約がある上、目立てる音域が高音域に集中しているため、メロディーとして使えるのは1オクターブ程度となってしまいます。
 金管と組む場合、他の楽器に比べ柔らかい音のためかき消されやすいです。トランペットでは確実に打ち消されます。トロンボーンやユーフォの上で組み合わせるのが一般的ですが、彼らもメインを張ることが少ないので結果的にメロディーを吹けません。
 
 High Free Spiritsの場合、全体的にロックのきいた曲調のため、ホルンがメロディーを張れる場所がもとからありませんでした。唯一でできそうだった場所も低音に奪われました(そもそも音域的にも無理ではあるが)。
 現在フル版製作を進めている残り2曲(「PUNCH☆MIND☆HAPPINESS」と「クローバー♣かくめーしょん」)ではホルンがメロディになる場所があるので、ホルン奏者の方は安心してお待ちください。

・パーカッションの変化

 今回のフルアレンジに向けて、ビブラフォンを追加しました。
 TVsizeではグロッケンがやっていたアルペジオや、Lなど静かな場所での伴奏などを担当しています。

 一方のドラムはTvsizeの聞き込みを元に残りの部分についても進めています。
 相変わらずハイハットが聞こえづらいですが、その他部分についてはおおむね原曲通りとしています。レベルもそこまで高くなく、中学生でもできるレベル(※ただしドラムをある程度経験していることを前提)です。

 タンバリンとサスペンデッドシンバルを除いてあんまりいい打楽器が思いつかなかったのでマレット中心です。まあ、ラテン楽器が合う曲でもないんですが。
 今思うとトライアングルとか入れてもよかったかも。


 ということで、以上となります。

 フル版製作があと2曲ほど残っているので、まずはそれから進めるつもりです。
 でも、あと1ヶ月で新アニメ始まっちゃう(=新曲登場)っていう……


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