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知の欺瞞ですと?

3月15日

□ソーカル事件って知ってますか?これは現代思想(ポストモダン)をけしからん学問だと考えたソーカル教授が、ポストモダン風にテキトーにこしらえた論文を学術誌に投稿し、これが受理されたことで、科学的な教養もないままに数学や物理学のアナロジーを用いては煙に巻く現代思想の教授たちの知の欺瞞を暴いたというものです。



□これを受けマスコミが騒ぎ、やっかいな騒動になってしまった。

□あきらかにおかしな話ですね。ソーカルがこの事件で証明できたことは、ソーカルが批判するような現代思想の教授もたしかにいるよね、ってだけであるはずです。ところが、ソーカル自身が現代思想でも名のある教授たちを批判してしまっているのです。さすがにドゥルーズの本をデタラメで無内容だと言い切るのには無理があるというものです

□表現とか内容とかの問題じゃないですね。アインシュタインの相対性理論がノーベル賞を得られなかったのは(一説では)選考委員がその内容を理解できなかったからでしょう。誰がどう理解するかの問題であるはずです。ドゥルーズならきっと「民衆」と言ったでしょうが、それにはとても深い意味がありそうです。

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