楽しく学ぶ翔雲書道教室

北の国から情報発信
日々の出来事 書道の情報
そして自然の美しさを毎日寿ぐ
楽しいブログです

臨書解説 10 ≪孟法師碑≫

2012-09-16 21:25:00 | 書道
10月号 臨書・級位課題 孟法師碑 褚遂良

徴(め)して京師(けいし)に赴(おもむ)かしむ=召(め)し出して京師(天子の都)に赴かせた。

 
「徴」の「彳」の一画目と二画目は、起筆を強くしっかり打ち、縦に並んで平行に。
三画目は二画目と離し、一画目の終筆あたりで線を引く。
中央部「山と王」と、「攵」旁の大きさを考えて。

「赴」の「赱」の縦画は高い。旁の「ト」は、小さいので注意。

「京」は、一画多いが一画目は強くしっかりと打つ。
二画目の横画は長いが、起筆と終筆がやや強く、下部の「小」は小さ目。

「師」の旁は、全体の三分の一の大きさでやや旁より高く、しかも小さい。
旁の「帀」は、編よりやや下がり最終画は伸び伸びと強調する。

三多???…

2012-09-14 20:33:31 | 日記
南宋の政治家、詩人、文学者、歴史学者の欧陽脩について…。

欧陽脩は、比較的貧しい家に生まれ、4歳の時に父を失ってしまった。
しかし、正規の教育によらず、
自学自習いわば独学で役人になり、
高官になった人である。

欧陽脩が残した言葉に
「三多」がある。
三多は、文章上達の秘訣である。
「看多」、「做多」、「商量多」と言っている。

看多とは、多くの本を読むこと。(看は見ること)
做多とは、多くの文章を書くこと。(做はすること)
商量多とは、多く工夫し推敲すること。(商量は考えることる)

これは書道に、そのまま当てはまる言葉だ。
多くの作品を見ること、多く書くこと、そして多く考えて作品作りをすること…である。
もう一つ、書道では、多く聞くことも付け加えておきたい。

ちなみに欧陽脩は、もう一つ「三上」を言っている。

三上とは…

良い考えが生まれやすいのは、馬上、枕上、厠上。
乗り物に乗っている時、布団で寝ている時、
そしてトイレの中が、いい知恵が浮かぶということのようです…。


童子教…「一日一字学べば…」

2012-09-11 23:01:36 | 書道
今日は、童子教にある言葉を考えて見ましょう。

「弟子七尺去って、 師の影を踏むべからず」
などで知られる「童子教」は、
鎌倉時代に成立し、中世から近代明治までの数百年間、
日本の初等教育書として深く人心に浸染、
日本人の教養の基層をなしたものです。

その中に『一日一字学べば三百六十字』という教えがあります。

少しずつでも、怠けずに勉強すれば積もり積もって大きなものになるという意味です。
この言葉を、発見したとき八百年ほど前の時代から、
今の時代と全く変わらない“教え”が、
人々の間で言われていたことを知り嬉しくなったものです。

 『一日一字学べば、三百六十五字』
この言葉は、学問をする人たちに言った言葉だと思いますが、
まさに書道にぴったりの言葉ではないでしょうか…。

私自身も書道を学び、30年以上の歳月が流れました。

書道は、心底奥行きの深いものだと思います。
面倒なことを書いたようですが、
決して難しいことを言っているのではありません。

『一日一字学べば、三百六十字』ちりも積もれば山となるです。
今信じる書道の道を、無理せずマイペースで、自分の出来る範囲で続けていくことです。

『ローマは一日にしてならず』です。
せっかく自分のために始めた書道ですか、大いに楽しんで下さい。


筆のざれごと…

2012-09-07 13:06:26 | 書道
私は筆…。
私たちのこと理解できる?。

単純に“筆”とお思いでしょうが、
私たちは、あなたたち人間が人種や民族の違いがあるように、
多種多様、そして個性があるんです…。

見た目の容姿から言うと、長い、短い、中間。
そして太身も細身も、幅広いのもあるの知ってますか?。

次に、筆の毛によって、それぞれ性格も違うんです。
硬い、柔らかい、両方兼ねたもの、
さらに使っている毛のよっても違いがあるのです。

羊、馬、山羊、兎、狸、鹿、イタチ、テン、ネズミ、狼、リス、狐、鶏、猫など。
珍しいのは、パンダ、人間の胎毛、孔雀なんかもあるの…。
動物ではない藁、竹もあるんですよ。
それぞれ個性を発揮して、活躍するんです。

私たちは、長年修行した職人さんたちが、
大変な時間と手間を丹念にかけて生まれるんです。

そして、使ってくれれば使ってくれるほど、
使う人の身になって、忠実に言うことを聞くようになっています。
仲良くすればするほど、あなたの思い通りに従順になるのです。
そして性格を知れば知るほど、活き活きと動き活動的になるんです。
私を愛して、思う存分、私の能力を引き出して…お願い…。

古くなったから、減ったからといって、熟年離婚のように私を見捨てないでね…。
古いものも、いいものよ。
それはそれで、いい味を出せるようになっているんです。

だから仲良く、大切に使って下さいね…ウフッ!



独り言…書の芸術性

2012-09-05 08:15:19 | 日記
これはあくまでも持論で、独り言!。

だから何も学問的根拠は、希薄といえる。
考えの基本は自己表現。
芸術活動は、絵画、彫刻、陶芸、芸能、文芸、芸能、書等々、
様々なジャンルがあるが、全て人間の表現活動だと思う。

審美眼は、個々人によって違うから、
当然求めていくものも違ってくる。

書は文字を素材として、それをどう表現していくかの世界だ。
そして、紙、墨、筆というシンプルな用具、用材を駆使して表現する線の芸術。
どれだけ多彩な線と文字造形で表現できるかが問題だ。
文字が素材なので、読めなければ文字から逸脱してしまう。
限りなく極限に近く、表現するのも一つの方法だが、
説得力が無ければ、自己満足。

線の安定性、多様性、多彩性、複雑性、意外性、大胆性etc.etc.を学び、
泥臭い自分の書を洗練しなければ、社会的で説得力のある作品にならない。

多くの人の心を動かす芸術的自己表現の作品をどう表現するか?…。

あぁ~、まだまだ修行をしなければ、より好い作品に近づけない…。
頑張ろう!

                       (翔雲書道教室)



Adsense

<script data-ad-client="ca-pub-2100363076376103" async src="https://pagead2.googlesyndication.com/pagead/js/adsbygoogle.js"></script>