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よく練れてます!『ラバーソウル』by井上夢人

2018年09月16日 | 小説レビュー
洋楽専門誌にビートルズの評論を書くことだけが、社会との繋がりだった鈴木誠。
女性など無縁だった男が、美しいモデルに心を奪われた。偶然の積み重なりは、鈴木の車の助手席に、美縞絵里を座らせる。「BOOK」データベースより


最近、ストーカーものが続いていますが、意図はありません(^_^;)

事件の関係者が、都度都度、事件について語る内容で、とてもわかりやすく、読みやすいです。

若干、間延びするところもありましたが、全体として、読む手が止まりません。

心と身体にハンディキャップがある鈴木誠という男性が、思い込みから美縞絵里というモデルに付きまといます。

この鈴木誠は、大金持ちの家庭の一人息子であり、息子を不憫に思う両親から、際限なく使うことが出来るお金と、忠実な執事を与えられ、思いのままにストーキングをしまくります(-_-;)

仕事や遊びなど、普通に生活をしている女性は、一度ストーカーに狙われると大体は常に守勢に回らされます。

ストーカーは、24時間、唯一その女性のことのみを考えが出来ますし、そのためなら、全てを犠牲にすることが出来ます。
はじめから勝負はついてると言っても過言ではありません。

友人や仕事関係者が一生懸命に守ろうとしますが、虚しい結果に終わり、ヒロインが逃げ切れずに最期には・・・。

というなら想像の範囲ですが、ただでは終わらないのが井上夢人です!

岡嶋二人というペンネームで、ミステリー業界を騒がした人ですからね!

想像も出来ないエンディングを迎え、読後には「ふぅ〜・・・、そうきたか(;゜∀゜)」と唸らせれました。

本当にお金の力と、最新のコンピューター技術は恐ろしいです((((;゜Д゜)))

美しい片想いは、「究極の恋愛」や、「純粋な愛情表現」とも言われますが、相手が受け入れてくれて、初めて恋愛が成立すると思います。
思い込みから来る付きまとい、ましてや犯罪行為は、絶対に許されません!

★★★☆3.5です。