東京里山農業日誌

東京郊外で仕事のかたわら稲作畑作などをしていましたが、2012年4月に故郷の山口県に拠点を移して同活動をしています。

鳥害を避けられた古代小麦(スペルト小麦)の刈り取り

2021年06月29日 | 麦,穀類,雑穀

 先日刈り取りした小麦は収穫がゼロでした。スズメなどの食害のためです。スズメが来ないようにわざわざ防鳥紐を張っていたにも関わらず被害100%でした。穂がスカスカの小麦を泣く泣く刈り取りしました。ところが、私の家の前で栽培した小麦はまったく被害が出ませんでした。被害0だった小麦は、小麦の先祖と言われるらしい古代小麦(スペルト小麦)です。
 被害100%と被害0の小麦の違いは小麦の品種のようです。被害100%の小麦はパスタ用の改良品種です。品種改良されて禾が少なく実が取れやすいです。そのため、スズメなどの小鳥はさぞかし食べやすかったと想像できます。一方被害0の小麦は品種名は分からないのですが通称古代小麦と呼ばれています。古代小麦の穂は禾が長く、穂の中の実がなかなか取れません。ちなみに、禾とは穂から放射状に延びるトゲの事です。スズメにとって、目や口に禾が刺さってさぞかし痛いことでしょう。

        手刈りしている古代小麦、スズメなどの食害ゼロ


 ところで、今回刈り取った古代小麦はスズメの食害に耐えるようです。そのため、この秋の種まきに使おうと思っています。ただし、スズメの被害に合いにくいこの小麦は、脱穀などの加工がしにくい欠点があるようです。来年刈り取りができたとしても、ハーベスタでちゃんと脱穀できて小麦粒にできるか心配です。
 この秋にどの小麦の種を蒔こうか考えてしまいます。今までと同じ小麦ならば、スズメが入らないように網を強化しなければなりません。一方、古代小麦の種を蒔くならば脱穀方法を工夫する必要があります。

   穂が大きく禾が長い古代小麦      この秋の種まき用古代小麦
 

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