ついに来た〜!
脱毛。
最初気づいたのはシャワーの時。
排水溝に溜まった黒々とした塊。
慎重にタオルで髪を拭いたら白いタオルに髪の毛がパラパラと。
恐る恐る手櫛で髪をすいたら
軽く触っただけでもごっそり抜けてくる。
心臓が跳ねる。
わかってたとはいえ
まるでドラマ通り。だんなさんに見せたら
ついに来たね〜と言って
いつでも短く切ってあげるよと言われた。
全部抜けるまでこのまま待つか、
いっそのこと短く切ってもらうか悩む。
いずれにせよ来週の抗がん剤投与日には帽子が必要だろうな。
日本の同期から帽子がいくつか届いた。
実際闘病経験者が考案したものもあるそうだ。
暑いシンガポールではどういったものが便利かな。
夜眠っている間に髪の毛が枕などに抜け落ちないようにかぶる帽子もある。いろいろ考えられている。
でもほんとに自分の髪が全部無くなるなんて想像もできなかった。
ガン治療中の人たちは乗り越えているんだなぁ。
Dr.クーに処方してもらったお薬でシシド化した顔は元に戻り、体中の発疹も色がずいぶん治った。
そんなことでさえ
私の気持ちを前向きにするに十分。
だんなさんに焼きたてパンを食べてもらおうと今仕込み中。
昨日焼いたスコーンはあっさり味で好評だった。
今日は午前中、Dr.チョンのところに行って肝臓の数値を確認しに行った。チョン先生の英語は早くてシングリッシュがすごいのでだんなさんについていってもらった。
仕事に融通がきく役職でとても助かっている。
数値はチョン先生曰く
「ベリーグッド👍」
抗がん剤治療も継続していいと太鼓判をおしてもらった。
免疫力が低下しているせいか
疲れやすい。
息が切れる。
でも、体の変化に一喜一憂しながら
こうやって乗り越えていくしかないんだよな。
病院からの帰り道、
テニスラケットを背負った日本人を見かけた。
私もまたラケットで思い切りテニスするんだ。
絶対。